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  arrow『バナナ繊維はエコの優等生』(2011/03/02)

photo_グリーン&グリーン 
 かつてバナナが薬用に用いられていたことをご存知でしたか。古い仏典にも薬用飲料だったとの記述があるそうです。テニスなどの試合中にプレヤーがバナナを口にする光景を目にしますが、これも疲労回復の効果があるからなのでしょうね。

 そんなバナナが最近、エコの分野でも注目されています。バナナ繊維といえばフィリピンの正装バロンタガログが連想されますが、環境への優しさに関しては、オーガニックコットンに匹敵するかもしれません。

 世界で初めてバナナ繊維の工業化に成功した日清紡は、名古屋市立大学の森島教授によるODA活動の一環で行なった研究プロジェクトに参画したのをきっかけに開発に着手。現在はバナナ30%、綿70%の混紡糸を製品化しています。

 バナナ繊維は、吸水性が非常に高く、軽くてしなやかで艶がある、という特徴があります。それとともに注目されるのが環境への優しさです。バナナを栽培している国や地域は130近くもあり、収穫したあとに廃棄される量は年間10億㌧に達するそうです。その廃棄物が原料となるわけですから、エコの優等生といってもいいでしょう。

 また、栽培にしても、もとはバナナの収穫が目的ですから、繊維のために栽培面積を広げる必要がありません。

 廃棄される10億トンのうち、どれだけがバナナ繊維に使われるかは分かりませんが、こんなことを知るとバナナへの認識が変わりますよね。


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  arrow『3月に銀座でファッションとエコのビッグイベント』(2010/01/19)

photo_スタートゲイトとなるソニービル
スタートゲイトとなるソニービル
 
photo_WWFのロゴマーク(パンダマーク)
WWFのロゴマーク
(パンダマーク)
 ちょっと先の話ですが、3月21日から27日までの1週間、東京・銀座で“Fashion Gate GINZA”というイベントが開かれます。主催するのは日本アパレル産業協会で、世界有数のファッションエリア『銀座』という街一帯に、楽しいイベントを仕掛け、海外からの観光客を含め消費者にファッションとショッピングの楽しさを再認識してもらおう、というのが目的です。

 これとともに目的の一つになっているのがエコです。銀座のお店と参加ブランドやお客様が一体となり、ショッピングをしながら地球の環境保全の意識を高めていくため、WWF(www.wwf.or.jp/)が特別協賛することになりました。こう聞いて「何でプロレスの団体が…」と勘違いしないでください。正式にはWorld Wide Fund For Nature=世界自然保護基金といい、1961年に設立し、現在では100か国以上で活動している地球環境保全団体です。人間が自然と調和して生きることができる未来を築くことをめざし、「生物の多様性の保全」「環境負荷の削減」「資源の持続的な利用の促進」を3つの柱に活動しています。

ところでこれに参加するには、イベントの“Gate”となるソニービルでキャンペーン・パスポート(バッグ)を購入します。その購入金額100円がWWFにチャリティされるという仕組みです。エコといえば3R(Reduce/減らす、Reuse/繰り返し使う、Recycle/再資源化)が思い浮び、ファッション業界でも不用となったアパレルを回収し、再資源化に取り組んでいますが、生物多様性の保全や環境負荷の軽減については、テーマが大きすぎるせいか、これに対応する企業は限られています。それだけにファッションとギンザがコラボレートして世の中を元気づけ、かつエコに対する関心を高めるイベントは注目されます。

 なお、このイベントには同協会の加盟企業だけでなく、約400社が参加する予定です。詳しくは同協会にお問い合わせください。
http://www.jaic.or.jp/projects/support/fashiongate/


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  arrow『ジーンズ業界が取り組むエコ活動』(2010/12/01)

photo_リサイクルから生まれたエドウインのサッカーボールとオブシェ
 先のJFW-JC2011A/Wでは、ウールストリートやジーンズビレッジでエコへの取り組みが注目されました。ウールストリートでは、展示ブースの什器などにリサイクルが可能な紙製のボードを利用、ジーンズビレッジでも「デニムの耳プロジェクト」が紹介され、廃棄物になるデニムの耳を用いたドレスやバッグ、アクセサリーなどが展示されました。このように他の業界に比べるとリサイクル率(3R率)が低いといわれる繊維ファッション業界ですが、さまざまなエコ活動が行われているのも事実です。

 そこで今回は、ジーンズ業界のエコ対策をまとめてみました。まず、このコラムでも何度か引用してきましたニューヨーク発のエコ・プログ「NYグリーンファッション」(http://www.nygreenfashion.com/)によると、リーバイ・ストラウスが行ったライフサイクルアセスメントでは次のようなことが判明したそうです。

 『1本のリーバイス501が繊維から商品になり、販売され着用されて捨てられるまでに、車で125km走ったのと同じ量(32.3kg)のCO2、シャワーを53回(1回7分)浴びたのと同じ量(3,480.5リットル)の水、プラズマテレビを318時間見続けたのと同じ量(400メガジュール)の電力などが消費されている』

 いわゆる環境負荷への“足跡”を計算したものですが、たった1本のジーンズでこれだけの数値になるというのは驚きです。これへの対応として同社は「リーバイスエコ」を含めてさまざまな形でエコ対策を打ち出しています。

 一方、国内のメーカーでもエドウインでは「デニムの耳プロジェクト」に参加するとともに、「残反リサイクル」といって店頭で裾上げのとき生じる切れ端や残反をリサイクルに活用する活動を進め、ビッグジョンでも「エコプロジェクト」を立ち上げ、古着を回収して新たな製品に再生するとともに、残反リサイクルに取り組んでいます。残反といえばドミンゴという岡山のメーカーでは、数年前から残反を製紙会社に無償で提供し、そこで作られた“デニムペーパー”を購入して生地スワッチに利用しているそうです。

 ジーンズ業界のエコへの取り組み、想像以上に進んでいると思いませんか。


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  arrow『JFW-JCで裾野を広げたエコ対応』(2010/10/20)

photo_グリーン&グリーン 「デニムの耳」
「デニムの耳」
  ちょっと少なくなったのかな?…会場を回っていて、そんな印象を受けたのが先ごろ閉幕したJFW-JC2011A/Wでのエコ対応でした。1年前には「環境」「エコ」「オーガニック」を掲げるブースが目立ちましたが、今回はそれがトーンダウンしたように映ったからです。

 その原因は「環境」とか「エコ」のキャッチフレーズが減ったことにありました。大々的に「エコ」を訴えるブースは少なくなりましたが、よくみると裾野は確実に広がっていました。

 すでに恒例となったトレンド&インデックスコーナーの「エコ・テキスタイル」には、テキスタイルだけでなく染色や加工における環境対応が増えたのが今回の特徴です。 そうしたなか、環境対応に力を入れていたのが東レのブースでした。「エコドリーム」のテーマで、さまざまなエコ対応商品を総合的に展示。原材料から製品、使用済み製品にいたるリサイクルを、独自の技術によって製品化した商品を幅広く提案していました。

 同じようにジーンズ・ビレッジでも、エコへの取り組みがアピールされていました。その一つが「デニムの耳プロジェクト」です。“デニムの耳”は、デニムの生産時に生じる不用品で、これが膨大な”ゴミ”となって廃棄処分されてきました。同プロジェクトでは、これを使ってドレスやバッグやアクセサリーなどを製作。さまざまなアイテムが展示され、どれもが廃棄物とは思えない出来栄えとなっていました。

 こうした“エコ製品”だけでなく、展示方法において環境対応を打ち出したのが「ウールストリート」です。さまざまなウール素材を結集したウールストリートは、展示用に用いられたパーテーションや什器のほとんどが段ボールに似た紙製。紙が原料ですから痛んで使えなくなったらリサイクルで再生できます。これなどはエコへの高まりを象徴する対応でいえるでしょう。

 さらに目新しかったのが「FUKU FUKUプロジェクト」というコーナーでした。これはアパレルや流通業などが参加し、不用品を回収してバイオエタノールに再生するというプロジェクトで、これまでのJFW-JC展では見られなかった「回収・再生」という領域が加わったのも、裾野の広がりを物語っています。


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  arrow『ギャルたちの「自然回帰」はエコ?』(2010/09/22)

photo_グリーン&グリーン これがノギャル・ファッション(Agrigirl.com)
これがノギャル・ファッション
(Agrigirl.com)

 このコラムでも触れてきたように、昨年あたりからファッション業界でも“エコ”に取り組む企業が増えてきました。それとともに注目されるのが業界外の動きです。ファッションに関するエコ活動としては、学生サークルが行う「Xチェンジ」もその一つです。着られなくなった服やアクセサリーを持ち寄って交換する、いわゆる不用品の交換市があちこちで開かれ、人気を集めています。

 そうしたなか、「これもエコに関係するのか……」と思われるのが「○○ガール」と呼ばれる現象です。ファッション市場で新しいムーブメントになりつつあるのが「森ガール」です。これはミクシィのある主宰者が“震源”といわれ、「森にいそうな格好」がブームに発展しています。

 さらに驚かされるのが「農ギャル」の存在です。「ノギャル」というのが正しい呼び方のようで、東京・渋谷を中心にギャルの動向調査を行うマーケティング会社の藤田志穂社長が、あるファッション・イベントで農業プロジェクトで「ノギャル」を始める、と発表したのがきっかけになったようです。

 「イケてる農業」を呼びかけた結果、ギャルやギャルママの多くが賛同し、ギャルによる「シブヤ米」を生産するまでになりました。この影響からか、最近では「ウギャル=魚ギャル」というギャルによる漁師体験も浮上。これらの背景がエコなのかロハスなのかは定かでありませんが、ギャルと呼ばれる女性たちが自然回帰に向かっていることは確かなようです。


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  arrow『かつても“繊維ゴミ”は貴重な都市資源』(2010/08/25)

photo_「オーガニックコットン写真展」(無印良品)
「オーガニックコットン写真展」(無印良品)
 Organic Exchange(OE)の2009年度「オーガニックコットン市場レポート」によると、09年の世界で販売されたオーガニックコットン市場は、前年を35%も上回る43億ドル(推定=約3900億円)となりました。

 まだまだ分母が小さいとはいえ、不況の中で35%増は、人々の環境に対する関心の高さを裏付けるものといえますが、同レポートで気になるのは成長の鈍化です。01年から年平均40%の伸張率を続けてきたオーガニックコットン市場ですが、やはり不況のせいか5ポイントほど下がってしまいました。とはいえ、アパレルやインテリアの世界市場が「08年より約7%減少している中、オーガニックコットン市場は相当な増加」と報告書では伝えています。

 また、09年度のオーガニックコットンを使用したメーカーならびに小売業のトップは、C&A(ベルギー)、ナイキ(アメリカ)、ウォルマート(アメリカ)、ウイリアムズソノマ(アメリカ-昨年はポッタリーバーン)、H&M(スウェーデン)、Anvil Knitwear(アメリカ)、コープ生協スイス、Greensource Organic Clothing Co.(アメリカ)、リーバイ・ストラウス(アメリカ)、アディダス(ドイツ)、ノードストローム(アメリカ)の順で、アメリカ企業が上位を占めています。

 ちなみに同レポートによるオーガニックコットンの生産上位は、インドを筆頭にトルコ、シリア、タンザニア、中国、アメリカ、ウガンダ、ペルー、エジプト、ブルキナファソの順となっています。

 OEのシニアディレクターで同レポートの編集者に携わっているLaRhea Pepper氏は、「多くは景気後退によってオーガニックは終焉するとみていたようですが、市場は逆の方向を示しました。消費者がオーガニックコットンと他の持続可能な繊維の使用を支持したからです。メーカーと小売業は、困難な状況でもあきらめることなく、自社の製造ラインをいっそう持続可能にするために努力を続けています」と述べています。これによって10年と11年における世界のオーガニックコットン市場は20%〜40%の増加が見込まれる、と予測しています。


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  arrow『かつても“繊維ゴミ”は貴重な都市資源』(2010/07/28)

photo_グリーン&グリーン 「FUKU‐FUKUプロジェクト」のポスター
「FUKU‐FUKUプロジェクト」のポスター
  このところ繊維3R、とくにアパレルの不用品回収が活発になってきました。小売業をはじめアパレル企業でも取り組む企業が増えています。そうしたなか、昨年はテスト的に行われた「FUKU‐FUKUプロジェクト」が本格的にスタートしました。この事務局となるのがコットンをバイオエタノールにする技術をもつ日本環境設計です。

 このプロジェクトに参加するのは、良品計画、イオンリテールSELF+SERVICE事業部、エドウイン、丸井グループ、アメリカ屋、らでぃっしゅぼーやの6社。消費者が店頭などに持ち込んだ衣料品を回収し、回収されたアパレルはバイオエタノールやコークス、炭化水素油などにリサイクルされます。

 不用品をエタノールなどにリサイクルする状況について日本環境設計の岩元美智彦社長は「ゴミの再生は、いわば都市資源の開発」と話していますが、繊維のゴミが貴重な資源として用いられたのは明治時代にさかのぼるようです。

 故繊維業界の大手、ナカノの窪田恭史氏(リサイクル部事業企画室長)によると、ボロ、すなわち使用済みのアパレルやテキスタイルは、江戸時代に売買されていました。そしてボロが事業として成立するようになったのが明治以降で、最初の需要は製紙工業だったようです。窪田氏はHP(http://www.nakano-inter.co.jp/)で、そのあたりを次のように記しています。

 「明治初年に日本に初めて設立された製紙工場は木綿や麻のボロを製紙に使いました。したがって、当初の製紙工場はボロを集めやすい東京や京阪神に集中していました。やがて、わらパルプの混用が始まると、製紙工場は地方に移転し始め、明治22年には、最初の国産木材パルプ工場が静岡県に建設されます。それでも明治36年ごろの資料によれば、ボロパルプは全体の20.5%を占めていたようです」
つまり、繊維製品はかつても貴重な都市資源だった、ということになります。100年以上の月日を経て、再び繊維ゴミが資源になるというのも“繊維リサイクル”ならではの循環といえるでしょうね。


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  arrow『服を捨てる抵抗感の世代差』(2010/06/30)

 繊維ファッション製品のリサイクル状況をまとめた「繊維産業に係る平成21年度情報提供事業繊維製品リサイクル調査報告書」が発表されていますが、ここで興味深いのが、手持ちの服を捨てることへの抵抗感に関するアンケート調査です。同報告書は中小企業基盤整備機構がまとめたものですが、その中で専門店(株式会社ワールド)を訪れた顧客に「衣料品を廃棄することへの抵抗感」という調査を行っています。

 それによると、全体では「少し抵抗がある」が過半を占める53%で、「とくに意識しない」(24%)と「非常に抵抗感はある」(23%)がほぼ同率となりました。意識しないで廃棄する人が4人に1人という数字、みなさんはどう受け止められますか?

 これを年代別にみると、やはり20代は「とくに意識しない」が30%を越え、20代前半になると4割近くに達しています。ところが30代になると様子が一変し、「とくに意識しない」が14%に減少し、「非常に抵抗はある」が平均値を上回る28%に跳ね上がります。こうした傾向は年代があがるほど顕著で、40代になると「非常に抵抗はある」が45%に上昇しています。

 最近は古着がブームとなっており、若い世代では古着を新品と同じくらいの価値観で購入する例が増えています。しかし、このアンケート調査をみるかぎり、古着人気と環境配慮は必ずしも一致しない。若者にとって古着はおしゃれのひとつである、という実態がみえてきます。

photo_他社製品もOK、リーバイスの不要ジーンズ回収


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  arrow『他社製品もOK、リーバイスの不要ジーンズ回収』(2010/06/02)

photo_他社製品もOK、リーバイスの不要ジーンズ回収

 「着用されなくなった全てのジーンズを、社会に還元出来る活動は無いか?」−こうした理念からスタートしたのが、リーバイ・ストラウス ジャパンの「リーバイス・フォーエバー・ブルー」というキャンペーン(http://www.levi.jp/foreverblue/)です。穿かなくなったジーンズを持参すると、最大で1万2000円の値引きとオリジナル・エコバッグがもらえるクーポン券が発行される、というものです。

 最近、百貨店やアパレル企業でも着なくなった服の回収が増えていますが、同社は昨年も「ブルー・マーケット」というキャンペーンを開催しており、回収した不要ジーンズのオークションやアートプログラムを行っています。ちなみにオークションでの販売額220万円は日本エイズストップ基金に寄付、今回もオークションでの売上高全額を同基金に寄付することになっています。また、このキャンペーンでは「リーバイス」ブランドだけでなく、他社ブランドの回収にも応じる、というのが特徴です。

 創業から156年の歴史をもつ同社は、ビジネスで収益をあげるだけでなく、企業市民としての責任や行動を事業経営の中核に据え、積極的な社会貢献を続けています。なかでもエイズの予防・啓蒙活動を中心的な活動と位置づけ、日本でもコア・ターゲットとなる若年層のHIV感染が増加しているなか、若者に支持される「リーバイス」のブランド力を使った効果的な予防・啓発活動をめざし、1990年代から毎年さまざまな活動を行っています。

【キャンペーンの内容】
[期間]2010年5月20日(木)〜6月25日(金)
※クーポン使用期限はクーポン発行日から2週間
[対象店舗]全国のリーバイスストア(一部除く)、CINCH TOKYO
[引き取りの条件]
引き取り数量に制限なし。
デニムボトムスのみ(カラージーンズ・キッズボトムスも対象)
事前に洗ってあること
明らかに汚れがあるものは、引き取り不可。
「衣料として成立するもの(まだ穿けるもの)」であること。ボタンやジッパー取れており、穿くことが出来ないものは引き取り不可。
ただし、経過年による擦れ、ほつれ、一部部品の欠損に関しては引き取り可。
リーバイスブランド以外も回収対象。
[割引券配布/使用の条件]
ジーンズ1本につき、1枚配布。1回の持込が1本でも10本でも、配布枚数に制限なし。
クーポン券の使用は、5,000円以上の買い上げの場合に限る。1点が5000円以下でも、2点以上の買い上げで、会計金額が5,000円以上であればクーポン券は1枚適用となる。ただしセール商品は除外。


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  arrow『JFW-JCで注目されたエコ・テキスタイル』(2010/04/28)

photo_JFW-JCで注目されたエコ・テキスタイル_1
 
photo__JFW-JCで注目されたエコ・テキスタイル_2
  先日開かれたJFW-JC2011S/Sの「エコ・テキスタイル」で、展示されているエコのサンプルをメモしているときのことでした。学生とおぼしき男性が背後から遠慮がちに声をかけてきました。「あのォ〜、何をメモされているのですか?」

 質問の意図がわからず聞き返すと、どんな目的でメモをしているのか、その理由をしりたくて声をかけたようです。エコ・テキスタイルは4つのカテゴリー(エコ・ラベリング)に分れ、それぞれの内容がコーナーの壁面に表示されているのですが、学生の多くはいきなりサンプルを見にきてしまいます。そうなれば「ん?…」となってしまうのは仕方がないことで、そのぐらい今回はエコ素材がたくさん見られました。

 エコ・テキスタイルといえば「オーガニック」が主役になりますが、「リサイクル・コットン」「バイオマス」「環境にやさしい染料」「レスエナジー」…といったぐあいに、なかには耳新しいエコがいくつも出品されました。

 リサイクル・コットンは紡績工程で発生する“落綿”を再利用したものです。また、「バイオマス」とは動植物から生まれた再生できる有機性資源のことで、ここに興味深いサンプルが展示されていました。その1つが「ひのき繊維」。廃材となった檜の樹皮を繊維に混ぜたもので、さすがに香りはしませんでしたが、「ひのき繊維」というネーミングに、ちょっとだけ癒しを感じました。

 もう1つが「コンニャク糊」と麻のマッチングです。麻はとうもろこしや竹と同じようにバイオマス繊維ですが、コンニャク糊を麻糸の表面に塗り込むことで、表面の毛羽がなくなり、生地にしたときに張りができるのだそうです。

 エコ・テキスタイルだけのエコツアー、こんなプログラムができるほどエコへの対応が増えてきました。

photo_JFW-JCで注目されたエコ・テキスタイル_3   photo_JFW-JCで注目されたエコ・テキスタイル_4


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  arrow5月8日は「世界フェアトレード・デー」 (2010/03/29)

photo_5月8日は「世界フェアトレード・デー」
 このところ企業の多くが力を注いでいるのがCSR(企業の社会的責任)です。そこでは地球温暖化防止をはじめ、さまざまな取り組みが行われていますが、ファッション・ビジネスにおいて注目されるのが「フェアトレード」です。コスト削減からアパレルでは市場に出回る90%以上が輸入で占められています。

 アパレルをはじめ繊維製品は、生産に人手のかかる、いわゆる労働集約によってつくられます。それが人件費の安い途上国での生産につながっているのですが、最近、業界の一部で「CSR調達」の重要性が指摘され、なかでもフェアトレードによる生産かどうかを、企業はしっかりチェックすべきである、という警鐘が広がりつつあります。

 環境保護と国際協力のNGO「グローバル・ヴィレッジ」のフェアトレード事業部門として1995年に誕生したフェアトレードカンパニーでは、その活動の理念を次のように解説しています。

生産者パートナーの経済的自立と社会的な立場の向上を支援する。そのため  に継続的な安定した収入源となる仕事を供給しつづける。
商品の企画・生産、流通など、事業の運営のあらゆる局面で、環境保護に配慮する。
お客様の安心と満足を得るために、健康的で安全、そして魅力的な商品を、質の高いサービスとともに提供する。同時に、商品と生産者に関する背景の情報や、より環境と人にやさしい暮らしの情報を提供することで、国際的な社会貢献への参加を提案し、促す。
ともに働く私たちのすべてが、能力を生かす平等な機会と、努力に見合った恩恵を得られるよう、知識や情報を分かち合い、協力し合う。
あらゆる個人、企業、政策に向けて、生産者・消費者双方に公平で、環境保護に配慮したビジネスとしてのフェアトレードの成功の実例を示し、アピールすることで、幅広く波及させるよう努める。

 ちなみに5月8日は「世界フェアトレード・デー」で、WFTO(国際トレードフェア連盟)に加盟する世界各国のフェアトレード団体が、一斉にイベントやキャンペーンが行われます。

 昨年の今頃、中国のジーンズ工場を密着したドキュメンタリー映画「チャイナ・ブルー」が話題となりましたが、フェアトレードを宣言するブランドが増えつつある、と断言できればいいのですが…。


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  arrow古着を蘇らせるデザイナーたち (2010/03/02)

photo_LOWRUNDER
LOWRUNDER
photo_インディヴィジュエ
インディヴィジュエ
 今回のメルマガで紹介した「産学シンポジウム」にシンポジストとして参加したテキスタイル・デザイナーの梶原加奈子さんは、自己紹介の中で「リサイクル・テキスタイル」も仕事のひとつになっている、と話されていました。
「仕事で機屋や加工所などいくと、廃棄されたもののなかに『あれっ』と思うものがあります。たとえば資料にしていた古い布地などが捨てられていたりすると、これを使ってデザインしたくなるのです」
そう、梶原さんは語っていました。

 これと同じようにアパレルで古着をデザインして、自らのコレクションをつくっているのがLOWRUNDER(ローランダー)というブランドです。櫟(いちい)純也さんと齋藤菜奈さんの2人が08年に立ち上げたブランドで、そのコンセプトはヴィンテージ&リメイク。大量生産のために服の持つ温もりが希薄になりつつある中で、同社はヴィンテージ古着の持つ、それぞれの癖や個性に価値を見出し、解体し、再構築を行うことで、新しいファッションを提案しています。

 もう一人、「自由気ままに自分らしさを表現する服を、クローゼットの中で眠ったままになっている古着から作りませんか…」と提案しているのがインディヴィジュエ・プランニングの前田京子さんです。オーダーメードだけでなく、リフォームやリメイク、デコレーションなど“タンスの肥し”になっている服を、前田さんのデザインによって蘇らせる活動を続けています。

 どちらもデザイナー・ブランドといえるほど、その作品は魅力的なのですが、売り場が不安定で短期催事型になるのが共通の悩みだそうです。「古着」が出発点になると、新品とは同列にならないのでしょうか…。

連絡先
ローランダー(http://www.lowrunder.com/newpage5deterl.html
インディヴィジュエ(http://in-di.net/contact/index.html


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