今回はニッケのウール素材とのコラボレーションを行いました。学生たちの作品はいかにも学生というものではなく、クオリティが高いという評価もいただいております。8組の作品を展示しましたが、コンテストではなく、あくまで次世代の人材育成を目的としています。
最近はデザイナーといっても、素材を知らない人が多い。素材を学び、料理できる人が現場では必要です。素材からアイデアを出すこともありますから。産業界は売れるもの、マスになるものを追求します。そんな中で、ビジネスと無縁なところからの学生たちの発想は、産業界にも何かしらの刺激を与えることができるのではないでしょうか。
会場では学生が自分の作品を来場者に説明しました。こうしたプレゼンテーションも勉強のひとつです。そこで様々な業界の人から直接話を聞き臨場感を持って評価される。学生のうちに現場の声を肌で触れる機会にもなっています。
ただ、作品を作って終わりというのではなく、人と話す能力、いわばコミュニケーション能力を高めることも、重要なことです。オリジナルの商品を作るだけでなく、それを発信する力がなければいけません。ニッケの素材を自分たちの使いたい素材に後加工し、作品に仕上げる。それを会場でプレゼンし、評価を得る。こうした一貫した体験の場が、フォルム プレゼンテーションです。 |