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photo_JFW-JC 2011 S/S

INDEX[1]人気素材は、「光沢」「張り」「透明感」
photo_人気素材

出展ブースへのアンケート

 JFW-JC2011S/Sに出展したブースに、初日、2日目の反応をアンケート調査したところ、今回人気となった素材は次のようになりました。全体的にはコットンはもちろんですが、リネンがさまざまな分野で注目を集めました。なかでも140番手のビンテージ・リネンで織り上げたものや、こんにゃく芋を糊に用いたリネン、さらにはレースなどが話題になりました。それとともに“光沢系”の人気も継続し、平面的な光沢だけでなく、動きのある光沢やいぶしたような光沢、さらにビーズ・ヤーンなども新鮮な“ひかり”を放っていました。

 “マテリアル”では、S/Sシーズンだけにコットンやリネンが主体となりましたが、複合素材やトウモロコシ繊維、竹繊維、再生PETなど環境にやさしい素材やトリアセテート、ナイロンなども注目されています。

 また“風合い”については「ソフトさ」を筆頭に「軽量感」「凹凸感」「張り感」「反発感」などが、“表情”では「光沢加工」や「シワ形状」をはじめ「透明感」「立体感」「洗い加工」などが人気の上位を占め、このほかに「ビンテージ感」など幅広い表情が人気となりました。

 素材の表情とともに人気が多様化しているのが“組織・柄”で、ラッセルを含めてレースへの関心が高かったのと同時に、ジャカードの人気も高く、このほか刺繍、ボイル、アムンゼンなどへの人気も上昇しています。

INDEX[2]中国市場を開拓しよう!(フォーラム&説明会)
 今回のJFW-JCでは、世界の企業が注目する「中国市場(内需)」について2つのフォーラムを行いました。また、昨年に引き続き10月の「インターテキスタイル上海」に参加するための出展者説明会も開きました。

photo_島田浩司(事業開発研究所株式会社 代表取締役社長)

『中国ファッションマーケットと新富裕層について』
講師:島田浩司(事業開発研究所株式会社 代表取締役社長)

 22日11時のフォーラムは、事業開発研究所の島田浩司社長をお招きして、中国の富裕層の規模、富裕層の好み、実際の中国市場におけるブランディング例などについてお話いただきました。

 中国には1000万元(約1億3000万円)以上の投資ができる人が30万人(マッキンゼー&カンパニー調べ)います。世帯年収25万元以上の世帯は2008年で160万戸、15年には400万戸に拡大するという予測(同)もあります。また、贅沢品市場の予測では、16年には若年層で264億ドル、中高年層で180億元市場が誕生する(マスターカード調べ)という見方もあり、中国市場への関心は高まるばかりです。

 そうした富裕層でも最近は外資企業につとめるホワイトカラーが増え、女性社長のような富裕層も拡大しています。同じ富裕層でも、上海はオペラや外国映画と好み、北京はアウトドアスポーツが趣味の人が多いようです。ブランディングでは、ブランドを大きな看板で見せ、積極的なプロモーションを行う例を紹介。ファッションビルのチャネル1、上海時代広場のショップ構成なども説明しました。「中国はすでに、ちょっとやってみる市場ではない。本気で取り組まないと勝てない市場に変化している」というコメントが印象的でした。


photo_浅香 哲男(日中投資創研株式会社 代表取締役社長)

『世界を牽引する中国消費市場の実態』
講師:浅香 哲男(日中投資創研株式会社 代表取締役社長)

 22日14時から日中投資創研の浅香哲男社長に中国市場の実像、中国市場に取り組む姿勢について講演していただきました。

 浅香社長は、中国に進出している繊維企業は約4500社あり、最近では貿易、小売業が増えていると報告。その中国のアパレル製品の生産は年間500億枚を超え、世界消費のほぼ半分の量を占めます。昨年の中国小売総額は12.5兆元(170兆円)で、うちアパレル製品は1.3兆元(15兆円)です。今年は総額で15兆元を超え、アパレル製品でも1.5兆元(20兆円)規模になると予想し、日本の倍以上のアパレル市場に拡大する見通しです。

 そうした中国進出に取り組むには「郷に入れば、郷を知るべし」とアドバイス。日本人は「技・工・貿」と技術重視で、立派な工場を建てるが、販売は商社・問屋に依存しがちです。中国は「貿・工・技」と優先順位が逆で、それで成功する企業が多いと指摘されました。モノ作りでも自家工場にこだわらず、優秀な協力メーカーを使う時代になってきたとし、日本人だけでやるのではなく、良き中国のパートナーとの出会いが成功の鍵を握ると述べました。


「インターテキスタイル上海2010 ジャパンパビリオン」出展説明会
photo_「インターテキスタイル上海2010 ジャパンパビリオン」出展説明会


 JFWジャパン・クリエーション事務局は21日16時から「インターテキスタイル上海2010 ジャパンパビリオン(JP)」の出展募集についての説明会を開きました。同展は10月19日〜22日、中国・上海市の上海新国際博覧中心で開催され、W2ホールにJPを開設し、フェア・イン・フェア形式での出展となります。

 主催者であるメッセフランクフルト(香港)のキャリー・チャン氏は、昨年のインターテキスタイル上海には21カ国から2459社が参加し、来場者は5万4000人と、10%の増加を示したと説明。上海は周辺にガーメント産地が多く、出展者も来場者も約3割が海外という国際性の高さが人気の理由です。昨年のJPについては、「クリエーティビティの高さ、機能素材の出品などで来場者の評価が高かった」と話していました。

 その後、川島朗JFW-JC事務局長が今回の出展募集の概要を約40人の参加者に説明。商談ブース参加料は49万5600円/小間で、出展申し込み締め切りは6月4日必着です。

INDEX[3]インタビュー
photo_経済産業省製造産業局 繊維課長 富吉賢一氏
経済産業省製造産業局 繊維課長 富吉賢一氏
『テキスタイルの多様性を実感』

 「JFW-JC2011春夏」展の会場を視察しました。同展に限らず、テキスタイルの展示会を見るのは初めての経験です。エコ関係のテキスタイルから合繊のテクノロジーの結晶のような新素材、多品種・少量のビジネスに対応した素材など、実に幅広く、多くの種類の素材のあることを実感することができました。

 普段の生活ではスーツやシャツといった完成品としての衣料しか見ておりません。それだけに、衣服になる前のテキスタイルの多様性と奥行きの深さを知り、それにたずさわる出展企業の皆様とお会いできたことで、糸がテキスタイルになり、加工されてどんな服になっていくかが楽しみになりました。


INDEX[4]企業紹介
photo_八田経編
八田経編 ブースNo.B−10
『多彩な表情を持つダブルラッセル』

 社外から「開発の八田」の異名をとるほど、開発に力を入れている企業です。提案型のモノづくり企業としてタテ編みのニュースタイルを築いています。当社の主力にダブルラッセルがあります。メッシュを連想される方が多いと思いますが、ホログラムなどの加工や、柄のバリエーションも豊富で、表面変化の多様さに驚くはずです。またトリコットは編み物のメリットを持ちつつも、より織物っぽい見た目のものが注目されているようです。

 これまで当社のダブルラッセルは、スポーツシューズ用途が多かったのですが、アパレルに携わる方々の創造力を刺激するのか、デザイナーの皆さんに多く興味を示していただいています。


photo_天龍社織物工業協同組合/静岡県繊維協会
天龍社織物工業協同組合/静岡県繊維協会
  ブースNo.B−38

『遠州男組で活動に拍車』

 静岡は綿織物を主体とした産地で、特徴としては多品種・小ロット対応のバラエティ豊かな綿織物といえます。昨今の傾向の中で、オーガニック・コットンの扱いなども増えていますが、現在特に力を入れているのが、顔の見えるモノづくりで、ブースの中にも各企業の紹介と特徴をパネルで展示しています。またこの活動に賛同する参加者達で遠州男組というグループ名を付け、活動を盛り上げていこうと努力しています。今回参加している出島織物のオーガニック・コットン織物は、デザイナー・コラボレーションにも用いられています。


photo_オフィス くに
オフィス くに ブースNo.B−50
『製品加工のアドバイスまで行います』

 天然素材中心にした織物からニットまでの生地の提案と、製品後加工、最終製品のアドバイスまでを幅広く行っています。今回は春夏シーズンということで、リネン、コットンがメインになっています。現在メンズが6、レディスが4といった割合で、主にセレクトショップ等へ商品を卸している、こだわりの強いブランドの方から多くの共感を得ています。

 ブースでは最終製品がイメージしやすいようにサンプル製品も展示していますので、ご覧ください。


photo_ダックテキスタイル
ダックテキスタイル ブースNo.B−39
『デニムに特化したスペシャリスト集団』

 広島・岡山の三備地区の機屋と直結した、新鮮で妥協のないものづくりを行っています。今回はライト・デニム(細番手ライトオンスデニム、薄手のジャカードデニム、麻混デニム)、シャンブレー(オーガニックコットンのシャンブレー)、エコ・デニム(テンセルデニムやリサイクルデニム)、エンボス(透かし織り)、花咲きデニム(洗うと柄が浮き出るデニム)に、ダック一押し (スーパートレッチ、二重織、サーモ、シルク混、硫化カラー、ダブル先染め)を加えた6つのテーマを打ち出しています。


photo_東京吉岡
東京吉岡 ブースNo.B−55
『ICタグが小売バイヤーに好評』

 東京吉岡はICタグ使用のUHF帯RFIDシステムを出品しました。ICタグは1枚20円代に下がり、実用価格に入ってきました。同社は次世代棚卸システムとしてこれを利用。「棚卸の労働コストを下げ、短時間で作業を終わらせることができる」ため、来場した小売業者の関心を集めました。また、家庭用アイロンで簡単に接着でき、剥がしにくい「アイロン接着プリントネーム」を提案。「アウトレットでブランド名を隠す、指示ミスで急な訂正が必要な場合など、緊急対策時に便利」で、現場の悩みから生まれた商品といえます。

INDEX[5]jc(ジェシー)のちょっとイッ服
photo_SHINMAI Creator’sコーナーで3D体験
『SHINMAI Creator’sコーナーで3D体験』

 SHINMAI Creator’sコーナーで3Dの体験ができるんだって?ということで、アリス・イン・ワンダーランドもまだ観ていないことだし、早速行ってきました。左右色の違う眼鏡をかけるのかなと思いきや、普通に使えそうな黒いサングラスをかけて画面を眺める…と、あれっ?飛び出して来ない?来ないのに立体感があるのはなぜだろうと思い、3Dプランニングプロデューサーの塩沢大輔さんに質問してみると、「以前は3Dというと、飛び出すタイプが主流でしたが、長時間そういった映像を見ると子供の脳に悪影響を及ぼすということが医学的に言及され、奥行きを出すものへと移行してきています」ということでした。なるほど!そういうことだったんですね。ファッションの場合は3Dにすると通常のフラットな画像よりもディテールや素材の表情、風合いまでもが臨場感を伴って見えてくるので、効果的です。塩沢さん曰く、3Dはまだまだ進化の途中ということらしく、これからは乱視の人なども含めて裸眼で普通に見られるものが主流になっていくだろうということでした。皆さんも是非体験してみてください。。

INDEX[5]次回開催のお知らせ
JFW JAPAN CREATION 2011 Autumn/Winter

2010年10月13日(水)〜15日(金)
東京ビッグサイト 西ホール

※出展募集は5月中旬頃、開始予定です。

 


 

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