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INDEX[4]第3回SHINMAI Creator's Projectを発表

丹後織物工業組合/丹後ファッションウィーク開催委員会 A-04
『丹後の羽衣—匠の美技』

photo_丹後織物工業組合/丹後ファッションウィーク開催委員会
 丹後織物の新規販路開拓、新規用途開拓及び生産連携の推進、経営能力などの向上を図るため「JFW-JC 2011A/W」会場内で、丹後産地のトップランナーである16企業が集結し「TANGO FABRICS COLLECTION 2011」を開催しています。

 昨年、世界初となるシルク100%デニムを岡山の企業と共同開発した大江。帝人グループのバイオフロントを使って共同開発した、これも世界初のバイオフロント100%の丹後ちりめんやエコ素材を出品する田勇、吉村、大善の3社。また今回のデザイナー・コラボレーションにも参加している丸幸、山政など、オリジナリティー溢れる高品質素材を数多く展示しています。シルクの和装生地産地のイメージが強い丹後ですが、合繊も含めたアパレル素材を提案する、総合力ある産地を目指して行きたいと頑張っています。

 また一方、丹後産地の40歳以下の若手組合員から成る絹友会(きゆうかい)では、京都の下請けといったイメージからの脱却を図るため、現代のライフスタイルの中で生きる新しい和の提案を行うなど、伝統と革新の融合によるオンリーワンのもの作りに取り組んでいます。


タナベ刺繍 C-73
さながら「ミュージアム」

photo_タナベ刺繍
 タナベ刺繍はJFW-JCに出展して10年。「マンネリに陥らないように今回は提案の仕方を変えてみました」と、美術館風のブースにしました。

 入り口正面には「アンケートに答えてデジカメを当てよう」と大書きしています。「どんな商品が良かったか、来場者の声を聞きたかった」と、マーケティングを行っています。また、「モコモコ刺繍体験コーナー」を設置。サガラチェーンモチーフ手法「MoCo-MoCo」は、手作業で特殊ミシンを使って製作したサンプルを、高精度なスキャニング画像処理を施し、刺繍データ化してモチーフを製作。ハンドメイド風の優しさと柔らかいフワフワ感を実感してもらうため、モチーフを服に合わせる作業を体験するものです。

 さらに昇華転写プリント手法「アート転写」は、グラフィカルでユニークな柄をアップリケ表現や、モード感のある柄をスパンコール刺繍との融合で表現したものです。こうした提案が、いかにもミュージアムというテーマに合致していました。


紀州繊維工業協同組合 B-36
世界が注目するKOYAGUCHI FABRIC

photo_紀州繊維工業協同組合
 「KOYA●GUCHI PILE FABRIC」と書かれた大きな看板の下に6社が集結しました。紀州繊維工業協同組合のパイルファブリックメーカーです。基布にパイル糸を織り込んだり、編み込んだりする3次元構造のファブリックを生産する産地は、世界的にも珍しい存在。JETRO招聘の海外バイヤー3社もここを訪れました。

 「時間を別にして3社ともブースに来ました」とは、岡田織物。フェイクファーを得意とします。「シャネルがフェイクファーを打ち出し、追い風になっています。チャンスですが、円高が問題」。今回は、三菱レイヨンのY字断面アクリルを使った毛先の細いフェイクファー、布帛とカットソーの中間的素材を生む独自開発の編み機で作った経伸びしにくいストレッチフェイクファー、特殊バインダー機を開発してカレンダーと連結することで毛先を樹脂加工したフェイクファーなどを提案。「3社とも見たことがないと好評でした。中国品は安いから、フェイクファーでも独自性がないと売れません」と、マニアックなモノ作りが評価されています。

 青野パイルも、国内で希少なパイル・ベロア編み機でオリジナル性の高い素材開発を行っています。リラックスパイルはソフトな風合いが特徴で、部屋着向けに提案。独Mayer&Cie社のジャカード機による先染めジャカードは、一見プリントのように見えますが、にじみもなく、深みのある色を表現。「この機械は日本に28台しかない。うち14台は当社。1台で1日に2反しか生産できませんが、国内占有率は5割です」と独自性を発揮していました。


富山県繊維協会 C-05〜14
「市場の声を聞く」と初出展

photo_富山県繊維協会
 富山県繊維協会からは10社が出展しました。JFW-JCには初出展ですが、「創造集団とやま」という看板を掲げ、とやまブランドをアピールしていました。

 ミヤモリはスポーツ、カジュアル、スイムウエア向けを中心にしていますが、今回はロボットウエアを提案しました。これはガラス繊維を編み、特殊ラミネートしたもの。産業用ロボットは高熱、粉塵、油などに襲われます。作業中に600度を超す高温溶解アルミが垂れてもこの生地を貫通しません。むろん運動性にも優れないと、仕事ができない。横編ニットを採用することで、ロボットの動きに楽々追従します。「ロボットを守るという提案ですが、会場では帽子メーカーやユニフォームアパレルさんも興味を示しました」。

 このほか、高機能ボディファンデーションのランブール、トリコットの今井機業場、無縫製ニットのスズニットなどが出展。富山県繊維協会の大谷勝一常務理事は「OEM中心の産地でしたが、自分たちで売らないといけない時代に入りました。東京の展示会に参加することで、市場を知り、提案商品に対しての意見を聞く。国内だけでなく、海外の展示会にも参加していきます。来年秋のJFW-JCにも継続出展したいですね」と話されました。


日本人造真珠硝子細貨工業組合 A-55
SHINDOとのコラボ商品も提案

 日本人造真珠硝子細貨工業組合(JPGA)のブースには、大阪・和泉市の4社が出展しました。和泉市は大正時代からガラス玉と人造真珠の産地で、米国にも輸出をしていました。しかし、塗りや通しといった分業体制の構造で、最近は中国からの安価な輸入商品に押されています。

 JFW-JCには2回目の出展。「6〜7年前は他の展示会に12社ほどが出展していました。しかし、反応がなかった。昨年初めてこの展示会に出て手応えを感じました。週に1度は東京に出張してくる企業もありますが、展示会出展で一度に商品を知ってもらうことができます」と語っていました。

 JPGAは今年4月、テープ・リボンのSHINDOと企画業務提携を行いました。SHINDOのテープにJPGAのガラス玉や人造真珠を付けることで、新しいアクセサリーを作る試みです。会場では井阪硝子製作所のガラス玉とSHINDOのテープとのコラボ商品も紹介していました。

photo_日本人造真珠硝子細貨工業組合


サンコロナ/小田ゴウセングループ A-06
「合繊ならではのより立体感のある加工表現」

 50品番1000色の合繊P下を1mから出荷可能というのが当社の特徴となっています。

 今回はそれらの定番に加え、様々な二次加工をアピールしています。特に評判が良いのが、塩縮加工のようなディボック加工、より立体感のあるピッチング加工、軽く透け感と光を含むオーロラ加工です。

 トライアルとしては、シャンタンベースに転写プリントし、さらにチェックのエンボス加工を施したものや、カットジャカードに転写プリントしたもの、ポリ綿の花柄ジャカードの上に小花柄を転写したものなど、三次加工ともいえるような複合的なものに注力しました。見え方の違いによる面白さが伝わればと思っています。全体的に軽く透け感があるものの人気が高く、季節感なくなってきているという印象を受けました。

photo_サンコロナ/小田ゴウセングループ


深喜毛織 C-66
「カシミアのフカキ」

 純毛素材のカシミアを使いこなし、ジャージィから布帛までを提案するメーカーです。

 製品イメージとしては重衣料のコートを中心に展開しています。今回一押しなのが、ベビーキャッシュで、赤ちゃんのカシミア山羊を使った生地です。布帛は一枚ずつからでも対応可能なマフラーを提案、ニットはバイオーダーでの受注です。昨今の傾向としては、より軽く感じられる商品が求められるようになっています。当社でもリバーシブルでなおかつ軽い生地の要望があり、通常は700目付のものを400〜500位で企画しています。

 他産地とのコラボも深更し、ポリエステル・ウール混カシミアの紡毛に起毛をかけたものなど、今までにはない素材も作られるようになってきました。

photo_深喜毛織


二渡レース C-67
「トーションレースのネクタイ!?」

photo_二渡レース 1
 トーションレースの専門メーカーです。トーションレース機ででき得る限りの新しい試みを行っています。スパンコールを編み混んだレースは今回新しい提案ですが、評判が良いです。毛足の長いモヘアなども温かみのあるものにも注目が集まっています。

 レースというと付属品というイメージが強いと思いますが、現在では編めない素材がほとんどなくなり、一つの生地素材としての扱いも増えてきました。

 タイツ、ストール、ネクタイなどの製品提案も行っています。トーションレースには、こんなものもあるのか、できるのかという新しい発見をして欲しいです。

photo_二渡レース 2


A.SIMON B-64
「ご近所会社同士だからできること」

 ニット帽子・靴下等の製造メーカーであるISZK。製品染め・プリント・二次加工の大垣化染。製造・縫製の名古路コーポレーション。プリント・仕上げ・二次加工の丸昇の、4社で共同出展しています。それぞれの会社は名古屋周辺にあり、互いが30分以内で移動可能な範囲に位置するという、地の利を生かした連携グループです。いずれの企業もOEM、ODMが中心なので、製品での展示を行っています。

 ブース内には、昭和の初期から使われてきた、チーゼルを用いた伝統的な起毛機械を導入実演しました、横の連携で広がる提案力を見てください。

(チーゼルとはマツムシソウ科の植物の棘のある毛羽立った実を乾燥させたもので、和名では羅紗掻草:ラシャガキグサ、鬼なべなとも呼ばれています。)

photo_A.SIMON


クレッシェンド・ヨネザワ A-22
京都の職人とコラボレーション

 クレッシェンド・ヨネザワは継続出展企業です。米沢産地の機屋さんと協力して作った生地を毎回提案しています。「前半の来場者は少なかった感じがしましたが、ブースに訪れる方は真剣に見ていきます。まだ、ピックアップの段階ですが、JFW-JCは多くの方にプレゼンテーションできる重要な場」とコメントしました。

 今回はシルクの強撚糸でプリーツ状の山を作ったマフラーを提案。加工ではなく、生地組織に工夫を凝らしたプリーツのため、軽く、シルク素材の安定したプリーツ形状を実現したのが特徴です。

 また、京都の職人さんとのコラボレーションも進めました。京都の絞りとの組み合わせや、板締め絞り技術を導入。「帯地や着物でも使え、従来とは異なる見た目の面白さが出た」と、新商品を紹介していました。

photo_クレッシェンド・ヨネザワ



 
 
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