『ファッション・リデュースのイベントが開かれます』 (2009/05/27)
このところファッションの世界でリサイクルが、ちょっとした話題をつくっています。「リサイクル」とはいわずに「トレード・イン」という言葉が使われていますが、いわゆるファッションの下取りがそれで、百貨店や量販店などが今年になって積極的に打ち出しています。下取りする品目や方法は店によって異なりますが、環境保護と集客アップのダブル効果が期待できるこの戦術が、“ファッション3R”に寄与することはまちがいありません。
これまで何度もこの欄で記しているように、ファッション、それもアパレルの3Rは決定打を欠いたままの状態が続いています。年間100万トンを越えるアパレル・ゴミが家庭から出されながら、3Rで処理される量は十数万トンに過ぎません。しかも「3R」といいながら「リユース」と「リサイクル」が大半を占め、「リデュース」への対応はごくわずか、というのが現状です。
リデュースとは「減少する」の意味で、3Rではゴミの発生を抑制することをさしています。モノのライフサイクルを長寿化することで、良いものを長く使い続けよう、という考え方です。かつては日本でも“洗い張り”で、キモノを解体しては作り直す習慣がありました。手編みのセーターでも、子供服のようにサイズが合わなくなると、ほどいて編み直すことが、つい最近までとはいいませんが、そんな光景が見られました。
そうしたなか、そのファッション・リデュースを盛り上げるイベントが、この夏、東京で開かれます。「リ・ファッション・ワークショップ2009〜ここから始まる、私たちのリ・ファッション生活」というイベントを開くのは日本リ・ファッション推進委員会です。ファッションのリデュースを広げる目的で設立されたばかりの委員会ですが、このイベントについては「(着なくなった服などを)匠の手仕事で変えられ、よみがえることの素晴らしさを知ってもらうために、生活者と供給者が集い、生活の中にリ・ファッションを広げていきたい」と説明しています。
当日は、リ・ファッションに関する基調講演のほか、ファッションと環境やユニバーサルにちなんだ講演や交流会が行なわれます。
開催日時 7月4日(土曜日)午前11時〜午後6時
会場 東京・新宿の文化女子大学20階講堂
入場料 無料
問合せ先 (株)アプロディー 03−5942−3028 |