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JFW JAPAN CREATION ニュース
グリーン&グリーン(過去情報)
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  arrow『丸井がPBでカーボンフットプリントを実施』 (2008/12/22)

 さきに開かれた「エコプロダクツ2008」では、さまざまな企業が環境対策を発表していましたが、そうした中で注目されたのが“カーボンフットプリント”でした。日本訳すると“炭素の足跡”という意味で、商品のライフサイクル全般(原材料調達から廃棄まで)で排出された温室効果ガスをCO2の重量で算出し、カロリー表示のように商品に表示したものです。経済産業省では今年から、このマークを表示する「カーボンフットプリント制度」の検討をはじめ、「エコプロダクツ2008」で日用品や食品などにマークを貼り付けた試作品を展示しました。ちなみに7月からマークの公募を行い、500を超える応募がありました。
その一環として出展した丸井は、同社のPB(プライベート・ブランド)「ビサルノ」のビジネスシャツを試作品として展示。この商品は、従来の形態安定加工に比べると性能が高く、吸水・速乾性にも優れた「ナノプルーフ(R)」(東洋紡が開発)を採用したもので、綿100%がもつソフトな風合いを保ちながら、ハイレベルな機能を備えた特徴があります。さらに、洗濯機で丸洗いができるため、クリーニングの必要がなく、形態安定加工されていない商品をクリーニングする場合に比べCO2の排出量が40%(当社推定値)低減されるというものです。この商品は、2月中旬からマルイ各店の「ビサルノ」ショップで販売する予定です。
同社では、カーボンフットプリントの取組みを通じて現状の環境負荷を認識し、商品の生産・流通過程の見直しによる改善効果が高まり、環境にも優しい商品が生まれる、と説明しています。

経済産業省の「カーボンフットプリント」に関する資料は下記の通りです。
http://www.meti.go.jp/press/20081114001/20081114001.html

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  arrow『繊維業界の出展が増えるエコプロダクツ展』 (2008/12/10)

 ことしで10周年を迎える「エコプロダクツ2008」(http://eco-pro.com/)が11日から13日まで、東京・有明の東京ビッグサイトで開かれます。日本最大の環境見本市というだけに、さまざまな企業や団体が出展しますが、そこで気になるのが繊維業界のブースです。

 開催当初は、今日のように「環境」に対する認識が高くなかったこともあって、会場はこじんまりしたもので、繊維業界からの出展も2、3社を数えるだけでした。
ところが地球温暖化が叫ばれはじめると状況が一転し、時代を先取りするかのような未来型の見本市に様変わりしました。新たな環境技術が矢継ぎ早に提案され、それにともない会場スペースも拡大、展示だけでなく、セミナーやシンポジウム、アトラクションなど、多彩なプログラムがイベントを盛り上げるようになりました。

 そうなると当然のことながら繊維系のブースも増えはじめ、今回の見本市では主な企業を列記しただけでも20を越える出展が予定されています。主催者の発表によれば「衣服・繊維・その他」の出展は50社(団体含む)を越えているそうです。繊維業界の環境対応はもちろんですが、さまざまな産業の環境への取り組みが集約されたプロダクツ展は、エコの現状を知るには絶好の機会だといえます。

【繊維系の出展】
旭化成グループ(環境対応)、アマダム(竹の商品)、池内タオル(風タオル)、伊藤忠商事(ナノテク断熱材)、井上リボン工業(エコ素材)、キムラセンイ(古ふとん)、クラボウグループ(環境の企業文化)、 ザ・ノース・フェイス(アウトドアウェア)、 Continental Clothing, Japan (オーガニック)、新藤(オーガニック)、多摩美術大学(バナナ繊維)、TTJ(シルク製品)、東レ(エコドリーム)、トゥータ(廃材とオーガニック)、トンボ(学生服)、日本化学繊維協会、日本黄麻製品輸入協議会、日本有機資源協会、パタゴニア日本支社(環境配慮)、パッションクリエイティブ(オーガニック)、ハワード(竹のウエア)、福崎手袋(オーガニック)、ヘンプ製品普及協会(ヘンプ麻)、YKKグループ(低炭素社会の対応)

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  arrow『ドイツのリサイクルを象徴する“環境首都”』 (2008/11/26)

 日本のアパレル・リサイクル(3R)は、年を追うごとに増えていますが、欧米それもドイツの状況とくらべると、まだまだ途上にあると言わざるを得ません。家庭から捨てられる不用アパレルのリサイクル率は、日本の10%に対してドイツは70%に達しています。これは環境に対する国民性の違い、といってしまえばそれまでですが、環境先進国といわれるドイツには、われわれの想像を越える事例がたくさんあります。

先日、エコ・ギャラリー新宿で「エコ・セミナー」が開かれ、そこでドイツの“環境首都”が紹介されました。それはドイツの南西部にあるフライブルクという都市で、かつて酸性雨で話題となった黒い森(シュヴァルツヴァルト)の入り口にあたります。そして、人口約21万人のフライブルクが「環境首都」として有名である、ということをこのセミナーで知りました。

1992年に同市は、NGOのドイツ環境支援協会が行なった「環境首都コンテスト」で最高点を獲得し、「環境首都」として表彰されました。環境首都として認定されるには、同協会が主催するコンテストで、交通、農林業、河川、廃棄物など、各分野について高得点を得なくてはなりません。

同市は黒い森を守るために、エネルギーでは脱原発と自然エネルギー推進をとり、大気汚染対策としてクルマ依存からの脱却と公共交通や自転車利用の強化を採用しました。ちなみに22路線ある公共交通は地域環境定期券を購入すると、1枚で地域内すべて(全長約2,900km)が乗り放題で、月に39.5ユーロ(約5,200円)で市電、市バス、近郊のドイツ鉄道、さらには私営のバスも利用できます。また、この定期券は無記名のため貸し借りが自由というのも驚きで、87年に3,660万人だった年間利用者が、2003年には7,000万人に倍増しています。

自然エネルギーについても、省エネランプの普及をはじめソーラー発電の補助、ゴミの埋立て場から排出するメタンガス利用による発電所の建設、水源地の保全などを推進。同市とその近郊に住む人々は、生活に使う電気の発電源を選び、水力、バイオマス、ソーラーのみで発電された電力を選んで購入できます。

さらに当然のことながら市内の緑化も徹底していて、建造物には屋上緑化はもちろん外壁にも緑を這わせるのが当たり前になっています。市電の線路までもが緑で覆われ、上空から見ると森のなかに街がある、といった景観です。

こんな“環境首都”にとってリサイクルは、日常生活の一部かもしれません。日本の“環境首都”とは、かなり差異があることを実感したセミナーでした。

(資料:大阪神戸ドイツ連邦共和国総領事館)

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  arrow『オーガニック・コットンの生産量が2.5倍に〜「オーガニック・エクスチェンジ」の最新レポート』 (2008/11/12)

 オーガニック繊維の生産と利用促進を推進する非営利団体オーガニック・エクスチェンジの最新レポートによると、2007/08綿花年度(8〜7月)における世界のオーガニック・コットン生産は前年比152%の増加となりました。生産増加の要因は、世界各国の小売店でオーガニック・コットンの需要が高まったためで、「オーガニック・エクスチェンジ・オーガニック・コットン・マーケット・レポート2007」によれば、オーガニック・コットンの市場規模は06年に10億ドルを突破しており、07年には大幅な増加が見込まれます。

 オーガニック・コットンの生産量は、インド、シリア、トルコ、中国、タンザニア、アメリカ、ウガンダ、ペルー、エジプト、ブルキナ・ファソが上位10カ国で、これまで首位を占めてきたトルコからインドが1位に躍進しました。生産増加の大部分はインドの生産拡大によるもので、これによって世界の綿花生産量に占めるオーガニック・コットンのシェアは、それまでの0.2%から0.55%に高まったと予測されます。

 ちなみに同レポートによると、オーガニック・コットンは世界22カ国(161,000ha)で生産され、07/08年の生産量は145,872トン(57,932トン)でした。


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  arrow『「チャイナ・ブルー」とCSR調達』 (2008/10/29)

 「皆さんの中で『女工哀歌』を観た方は、どれだけいますか?」−JFW−JCのフォーラム会場でのことでした。講師の渡邊智恵子氏(アバンティ社長)の質問に手を上げたのは数人だけ。じつは筆者も「女工哀歌」と聞いて「野麦峠」を連想したぐらいで、「ぜひ、ご覧になって欲しい」とのアドバイスを受けて、上映中の渋谷シアター・イメージフォーラムに行ってきました。

 『私たちにとって「ジーンズ」はもっとも身近な服。本作はその生産過程を追って、世界の衣料品の大半を生産している中国の工場に密着したドキュメンタリー。圧倒的なコスト削減と技術力の向上により、今や“世界の工場”となった中国。その裏側を探るため工場で働く10代の少女たちの日常生活に迫ります』
(公式ホームページ)http://www.espace-sarou.co.jp/jokou/

 これは、主役となる少女が四川省の農村から出稼ぎにやってきて、中国南部の工業地帯にあるジーンズ工場で働くもようをドキュメントで撮ったアメリカ映画で、原名を「チャイナ・ブルー」といいます。わずか4ドルで出荷されるジーンズを生産するため、この工場の従業員は平均年齢15歳、1日の平均労働時間は18時間、それでいて時給は7円以下。これが中国におけるアパレル生産のすべてとはいえませんが、こうした状況があることを目の当たりにすると胸が押されます。

 このところ日本では「コンプライアンス」「CSR(企業の社会的責任)」という言葉が頻繁に使われるようになってきましたが、食品などでトレーサビリティ(履歴追跡)が求められているように、ファッションでも「CSR調達」が顧客満足につながる時代が、ひたひたと近づいていることを示唆する映画でもありました。

※CSR調達とは、企業や政府が取引先のCSRの取り組み状況を判断基準として物品などを調達すること。製品の環境負荷や企業の環境経営状況を考慮するグリーン調達よりも大きな概念で、取引先のコンプライアンスや、人権、労働環境、安全衛生などまでが判断基準に含まれます。


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  arrow『日本の「クール・ビス」が国連に波及』 (2008/08/27)

  ロンドンやパリにおける真夏の平均気温は摂氏20度くらいで、東京でいえば5月くらいの陽気です。そんな国から生まれたビジネスウエア(スーツ)を、気温30度を超える日本で着ればどうなるのか…。かつて「省エネ・ルック」で半袖にしたスーツが発表され、このときは定着せずに終ってしまいましたが、“涼しいビジネスウエア”は日本のビジネスマンにとっての願望でした。

 そこに現れた「クール・ビズ」は、エコへの対応もさることながら、酷暑にへきえきしていた日本のビジネスマンにとっては涼風となりました。オフィス街の通勤スタイルでネクタイを締めている人が少数派となるほどで、すっかり定着しています。

 その「クール・ビズ」が、ことしは国連でも採用されているそうで、フランスの通信社AFPは、次のように伝えています。
「ニューヨークの国連(UN)本部で1日から、エアコンの使用を大幅に削減する省エネ対策『クール国連(Cool UN)』が導入された。潘基文(パン・キムン)国連事務総長の指示によるもので、1か月間、冷房の設定温度を22度から25度に引き上げる。また、週末には39階建てのビル全館で冷房が切られる。国連では、エネルギー費削減と気候変動対策を目指すCool UN活動が円滑に進んだ場合、実施期間を通年に延長することもあり得るとしており、年間100万ドル(約1億700万円)のコスト削減と2800トンの二酸化炭素排出量削減といった成果を見込んでいる」

 一方、ノーベル平和賞の受賞者で気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の議長をつとめるラジェンドラ・パチャウリ氏は、地球環境行動会議の講演で「技術的改善だけでなくライフスタイルの変化が不可欠。クール・ビズで日本はすばらしい手本を世界に示した」と述べています。

 涼しいヨーロッパに「クール・ビズ」がどれだけ浸透するかは未知数ですが、注目したいのはヨーロッパの国々が「ウォーム・ビズ」に賛同するのかどうか…。


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  arrow『古着がエネルギーになる?!』 (2008/08/06)

いま話題の「エタノール」。バイオマス(生物資源=トウモロコシやサトウキビ)から製造され、CO2の排出量が少なく、高騰するガソリンに代わる次世代エネルギーとして脚光を浴びていますが、そのエタノールが古着からもつくられる、というニュースが注目されています。

 ご存知のように日本では年間100万トンものアパレル・ゴミが家庭から捨てられています。そのうちリサイクルで処理される量は10万トン程度で、残りの90万トンがゴミとして処理されています。最近は小売業などが古着の回収に力を入れていますが、アパレル・リサイクル率が大幅に改善するほどには至らないのが実情です。
1トンは1000kgですから、紳士スーツ1着の重さを1kgに換算すると、100万トンは10億着に相当します。もっと軽いスラックスやシャツ、ブラウスになれば、その数は数倍に膨れ上がります。

 そうしたなか、このほど大阪大学の先端科学イノベーションセンターと日本環境設計が共同研究して実用化に取り組んでいるのが、コットン製の古着からエタノールをつくる技術です。コットンに含まれるセルロースを酵素で分解・糖化すると、ブドウ糖グルコースになり、さらに発酵・蒸留させるとエタノールができます。ちなみにコットンには90%以上のセルロースが含まれており、これまで実用化に取り組んできた木材廃棄物や稲わらに較べると不純物が少ない利点があります。

 これが実用化されればアパレル・リサイクルは劇的に改善されるはずで、今秋にも実現化に向けてタオル産地で知られる愛媛県今治市のタオル工場に小型プラントが設置されます。生産時に出るタオルくずからエタノールをつくり、そのエタノールで工場内のエネルギーをまかなう。このプラントが全国にできれば日本はエコ型の“産油国”になります。


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  arrow『オーガニック・コットンに関する最新データ』 (2008/07/09)

前回のオーガニック・コットンに関する記述が、最新データとは異なる、とのご指摘を受けました。それはオーガニック・コットンの国別生産量のランキングで、ウガンダを世界3位と記しましたが、これは97年のデータでした。

 昨年9月に発表された‘Organic Exchange Organic Farm and Fiber Report’(www.organicexchange.org)によると、オーガニック・コットンの生産量はトルコ、インド、中国、シリア、ペルー、米国、ウガンダ、タンザニア、イスラエル、パキスタンの順で、ウガンダは7位でした。

 世界のオーガニック・コットン生産量の約半数(44.9%)が中東(トルコ、シリア、イスラエル)で占められ、3分の1が(32.9%)がアジア(インド、パキスタン)で生産されています。ちなみに、同レポートによる06年〜07年の世界24カ国における生産量は57.931トンで、前年比53%の増加となっています。さらに同レポートによる06年のオーガニック・コットンの市場規模は、全世界で11億ドル(前年比85%増=小売ベース)に達しており、この年にオーガニック・コットンを扱った企業は、ウォルマート(米国)、ナイキ(米国)、スイス・コープ、パタゴニア(米国)、オットー(ドイツ)がトップ5でした。


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  arrow『オーガニック・コットンとアフリカ』 (2008/07/02)

コットンといって思い浮かぶのが「シーアイランド」や「スーピマ」などの高級綿です。かつては「エジプト綿」が超長綿の“代表銘柄”になっていました。古くは日本でも綿花が栽培されていましたが、現在はほとんどが輸入。それだけに綿花の原産地となると、アメリカ、中国、インド、パキスタン…とまでは言えるものの、どこでどんな綿花がとれるのか、となると「ン?…」となってしまいます。

 超長綿の産出では、インド、中国、エジプト、ドミニカ、ペルー、アメリカ、ザンビア、スーダンが上位を占めています。一方、最近話題のオーガニック・コットンはというと、その生産国は1位のアメリカ、2位のインドまでは予想通りですが、3位にウガンダがランクされるのは予想外のことです。

 現在、オーガニック・コットンは世界24ヶ国で生産されていますが、標高1300mで栽培されるウガンダ・コットンは高地栽培特有のハリやコシ、豊かな染色性などに特徴があり、日本ではジーンズにも使われています。

 化学肥料や農薬を使わずに栽培するオーガニックは、それによる経費節減だけでなく、高額品として取り引きされるだけに、ウガンダだけでなく、タンザニアやセネガル、ザンビアなどアフリカ諸国がオーガニック・コットンの栽培に力を注いでいます。こうした状況とともに意外なのがオーガニック・コットンの生産量で、これだけ話題になりながら綿花生産に占めるオーガニックの比率は、わずか0.3%なのです。


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  arrow『「セルフ+サービス」に注目』 (2008/06/11)

このあいだの週末は、NHKと日本テレビ系列が、長時間にわたる「エコ」の特番を放映していました。なかでもNHKの視聴者参加による討論番組では、環境をめぐる様々な意見が交わされ、エコへの対応が一様でないことを実感させられました。
そこでも議論されていましたが、このエコを考えるときに、避けて通れないのがエコと経済性の関係です。この番組でもGDPに比例してCO2排出は増え続け、新技術が開発されないと、GDPを下げざるを得ない状況になる、との意見が出されていました。

 そんな経済性を打開するかどうかは別にして、ファッション・ビジネスで数少ないエコ・ショップとして注目されているのが、イオングループの「セルフ+サービス」です。
2000年に第1号店がオープンした同店は、「エコロジー・リサイクル」をコンセプトにした、ファッション・アパレル中心の生活雑貨までを扱うライフスタイル・ショップで、環境をテーマにしながら、あくまでオシャレな商品を提供することに重点を置いているのが特徴です。環境保護という視点だけでなく、「商品が気に入ったから買う」ことに主眼を置いています。

 オープンして8年が経過していますが、その間にエコロジー素材、エコメイトマーク、フェアトレード、不用品回収、「MOTTAINAI」ブランド、CO2削減・・・などを導入し、いまでは全国に50近くの店舗を持つまでに成長しました。エコは経済性とともにファッション性でも論議されるファッション界ですが、同店もグリーンファッションの先駆的な役割を担っていることは確かなようです。

「セルフ+サービス」
http://www.self-service-jp.com/


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  arrow『ファッションとエコ』 (2008/05/28)

JFW−JCで確実に増えているのが「エコ」にちなんだブースです。環境に配慮した製品の数々で、オーガニック繊維をはじめ生分解性繊維、リサイクル繊維・・・などなど、ファッションにとってもエコへの対応が大切になってきました。
洞爺湖サミットを控えていることもあって、ことしはCO2の削減がマスコミをにぎわしていますが、そもそも繊維業界でエコへの対応が始まったのはゴミの削減でした。ゴミの処理能力が逼迫するなかで、循環型社会への移行が叫ばれ、3R(リデュース=発生抑制、リユース=再利用、リサイクル=循環)の取り組みが、あらゆる産業でスタートしました。ちなみに現在でも家庭から排出される繊維ゴミは年間100万トンを越え、その3R率は10%台といわれます。

 そして、その次に浮上したのがLOHASでした。このLifestyles Of Health And Sustainability(健康と持続可能性のライフスタイル)は、アメリカの心理学者と社会学者が開発したマーケティング・コンセプトで、この広がりもエコへの関心を高める要素となりました。そこにCO2削減が加わり、いわば“複合型環境対応”というのが現在の状況です。
そうしたなか、欧米のファッション・ジャーナリストから「日本ではファッションとしての環境保全が叫ばれていない」という指摘があります。欧米、とりわけアメリカでは「グリーン・ファッション」が大きな反響を呼んでいるのに、日本でこうした動きが鈍いのはどうしてか、というのです。

 そうしたアメリカでの状況を報告しているのが「NY Green Fashion」というブログ(http://www.nygreenfashion.com/html/news/20080214.html)です。ここではトピックスにはじまりファッション、小売、フード、生活など、さまざまなエコへの取り組みが紹介されており、ブログの主宰者は次のように記しています。
「環境を守るためにファッションを諦める必要はないと思うのです」「環境問題がニューヨークのみならず世界中のファッショニスタに多大なる影響を与え、環境に気を配らないことはクールではなくなり、おしゃれな人ほど環境を気にするようになりました」「ハイエンドデザイナーがこぞってグリーン・ファッションを提案し始めたことで、地球と共存できるハイファッションが実現するようになったのです」「ニューヨークでは、エコだけどクールなファッション・ライフスタイルが定着しつつあります」

ファッションは社会の写し絵といわれますが、人々の満足欲求が「エコ」や「グリーン」に向かい、こうした動きが一過性の流行でないことは確かなようです。


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