東日本大震災の悲しみと不安の中スタートした今年度、春は多くのイベントが中止せざるを得ない状況ではありましたが、JFWテキスタイル事業ではPTJ2012Spring/Summer展を開催することが出来ました。このSS展には被災地盛岡や福島の企業が力強く出展して下さり、多くの人が心打たれたことと思います。
秋には、PTJ2012AW、JFW-JC2012、intertextileSHANGHAIでのJapanPavilionなどを精力的に実施できたことも、出展企業の皆様、ご来場下さった皆様並びに関係者関係団体の皆様のご支援・ご協力の賜物と心からお礼申し上げます。
この秋に実施しましたJFWテキスタイル事業について報告レポートをお送りいたします。
|
![INDEX[1-1]Premium Textile Japan 2012Autumn/Winter](images/title_index_01_01.gif)
[会期] |
2011年10月12日(水)〜14日(金) *JFW-JCと同時開催
※人材育成の観点から初日のみ学生の入場も受け入れた |
[会場] |
東京ビッグサイト西3ホール(4,680m²) |
[主催] |
一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構
JFWテキスタイル事業運営委員会 |
[後援] |
経済産業省、独立行政法人中小企業基盤整備機構
独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)
一般社団法人日本アパレル・ファッション産業協会
日本繊維輸入組合/日本繊維輸出組合 |
PTJは、出展審査を経て厳選された企業と、バイヤー・招待者限定の来場者によるビジネスマッチングの商談会。原料別に4ゾーンに構成された各出展者ブースでは、熱心な商談がおこなわれた。 |

60件/76小間 |
|
|
〈Aゾーン〉 |
短繊維(コットン、麻、ウール、複合): |
21件/25小間 |
〈Bゾーン〉 |
長繊維(化合繊、シルク、機能素材、複合): |
17件/25小間 |
〈Cゾーン〉 |
染色・後加工、プリント、刺繍・レース、皮革: |
9件/ 9小間 |
〈Dゾーン〉 |
服飾資材、アクセサリー、ニット、撚糸、 パイルファブリック: |
12件/16小間 |

|
VIPバイヤー(大手アパレル4社、JFW参加4メゾン)を組織。参加希望企業からの提出素材や情報をベースに事前マッチング検討会を開催し、会期中に会場内の特設ブースで個別商談をおこなった。参加バイヤーは、「事前に生地をチェックした事で、じっくり生地を見ることができた。今後も産地企業との関係を深めていきたい」とコメント。求める素材の手応えだけでなく、産地との連携の大切さを認識する機会にもなっている。
(SS展でのマッチングの経過報告として、1件で800万円強の取引になったケースもあった) |

|
初日の閉場後、会場内ビジネスラウンジで、国内外バイヤーと出展者、主催者、繊維関係有識者の約150名が参加し、情報交換、出展者同士の連携交流を深めるビジネス交流会が開かれた。 |

![INDEX[1-2]JFW JAPAN CREATION 2012](images/title_index_01_02.gif)
[会期] |
2011年10月12日(水)〜14日(金) |
[会場] |
東京ビッグサイト西4ホール(6,840m²) |
[主催] |
一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構
JFWテキスタイル事業運営委員会 |
[後援] |
経済産業省、独立行政法人中小企業基盤整備機構
独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)
一般社団法人日本アパレル・ファッション産業協会
日本繊維輸入組合/日本繊維輸出組合 |
JFW-JCは、全国の繊維産地・企業が一堂に集結する国内唯一の繊維総合見本市として、商談の契機とするだけでなく、出展者の技術・商品を新規顧客にプロモーションし、バイヤーとの生の意見・情報交換から商品開発の方向を定め、オンリーワンのものづくりを進めていく場でもある。
今回は、東日本大震災、円高、原材料高、世界的な景気低迷、価格競争などの環境下と2.5日開催の制約があったが、ファッションビジネスの突破口をJFW-JCに見出そうとする、意欲的な出展者と来場者の集う場となった。 |

193件/229小間 〈新規・復活:37件/52小間〉 *スペース出展は12m²換算
‐ 傘下企業58社 ‐ 総参加企業数251社
日本ジーンズ協議会のジーンズ関連の20社をはじめ、ウールの「Bishu Style」9社の合同出展など、組合・団体での大型出展者が多いのが特徴。また、海外からは、韓国繊維産業連合会(KOFOTI)が18社参加し、あと2年間の継続出展で日本マーケットに合致した出展者・商品のブラッシュアップをしながらの展開をすでに計画している。 |

−デニム×デザイナーコラボレーション『JEANISM〜夜の茶会〜』 |
|
JFW参加デザイナー5メゾンと、ジーンズ協議会傘下の各企業が協業。「創」「匠」「商」の連携によるデニム製品の新たな可能性を提案するため、デザイナー毎にジーンズ協議会傘下の各業態(素材、副資材、洗い・加工、アパレル)企業がスペシャルチームを組み作品制作にあたった。来場者からも多くの注目を集め、「最新技術とデザイナー感性の融合による、新しいものづくりの可能性を感じた」とのコメントが寄せられた。 |
−JAPAN Tex-Promotion【5th FORM PRESENTATION】 |
−Piggy’s Special ピッグスキン・ファッションショー |
|
(主催:東京都、東京製革業産地振興協議会)
毎回、東京を代表する若手デザイナーを起用し注目を集めるPIGGY’S SPECIAL。今回は2008年『JAPAN LEATHER AWARD』ウエア部門グランプリ受賞のNo,No,Yes!、2009年JFW「SHINMAI Creator’s Project」選出の信太達也(SHIDA TATSUYA)を起用。初日は東京都各種学校、専修学校の学生によるショーを開催。特に初日は会場外にも100人以上の立見が出るほど盛況だった。 |

|
『5th FORM PRESENTATION』会場に設けられたテーブルには、AWIの協力による貴重な資料「THE WOOL LAB」を特別展示。日本を含む世界各国の紡績・製織業者から集められた最新のウール素材は2012-13A/Wシーズンのウール・トレンドを示すだけでなく、すぐに利用可能な“リソースガイド”として役立てられ、多くの来場者が閲覧していた。 |
|
JFW-JCが海外出展者へ門戸開放してから1年。今回は、韓国繊維産業連盟(KOFOTI)が傘下企業17社をまとめ、更に、大韓貿易投資振興公社(KOTRA)を加えた18社(216m²)で韓国パビリオンを形成。KOFOTIのペ・スンジン常務理事は、次年度以降の出展を言明、今後も様々形での日韓連携を図る事で合意した。 |
![INDEX[1-3]Intertextile 上海2011「Japan Pavilion」](images/title_index_01_03.gif)
[会期] |
2011年10月18日(火)〜21日(金) |
[時間] |
9:00〜17:00 *最終日は14:00まで |
[会場] |
上海新国際博覧中心 |
[主催] |
一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構
独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO |
[後援] |
経済産業省 |
[運営協力] |
メサゴ・フランクフルト(株) |
「intertextile上海(中国国際紡織面料及輔料博覧会)」が、10月18日から4日間、上海新国際博覧中心で開催され、今回は24ケ国・地域から2,700社以上の出展者が、約150,000m²のスペースをフルに活用して展開しました。
Japan Pavilionは今回も、W2ホールのベストロケーションに日本の優れた企業が集結し、トレンド編集された素材を提案するJFW-JCブースを核に日本素材を発信。また、JETRO招致の有力バイヤーとパビリオン出展者とのビジネスマッチングを実施しました。
毎回拡大してきたJapan Pavilionでは、日本素材の高い技術力、感性に評価を得る一方、中国マーケット志向とのギャップや価格面で課題は残る。しかし、継続出展による認知率向上により、昨年よりも来場者が多く、特に機能素材や環境対応、表面感のある商品に関心が集まった。
|

|
‐ JFW-JC(ジャパン・トレンド)+JETRO広報ブース(90m²)
‐ ビジネスコーナー 商談ブース集積: 78小間+168m² 計107小間(9m²換算)
‐ 出展企業・団体: 35件/36社・団体 |
|
『JAPAN PAVILION』の中心に位置するJFW-JCブースは、前週開催のJFW-JC(東京)トレンドコーナー同様にカラーアクリルの柱でブース周りを囲う作りとした。昨年までに比べて色を多用し、三方向から入れる開放的な作りとした事で明るい雰囲気を演出。更に、“元気な日本”を印象付けるシンボルとして赤い球体に「I LOVE JAPAN」の文字を入れた。ブース内はトレンド別に編集された出展者の素材とカラー、国際競争力の高いECO素材、デザイナーとのコラボレーションによるデニムのガーメントを展示し、来場者の日本素材への関心喚起と各出展ブースへの誘引を計った。 |

|
JFW-JCに隣接したJETROブースでは壁面に震災復興に関するパネル展示と、風評被害を防ぐ動画をモニターにて放映された。また、JETRO上海、青島センター及び上海マートの協力による中国有力アパレルの招致バイヤーが会期を通じて来場。Japan Pavilion出展者と数多くのビジネス・マッチングが行われた。 |

|
今年の出展者の特徴は継続出展者と、上海に現地法人を持つ企業が多い点にある。持ち込む商材や見せ方の工夫、中国人や展示会自体への慣れという点では、やはり出展履歴の浅い企業に比べてアドバンテージがある。また、アンケートによる人気企業上位5社は全て継続出展者が占め、必ずしも企業規模の大小ではなく継続的に出展し認知度向上を図ることが、いかに大事かを示している。
フェア全体の入場者数も増加傾向だが、Japan Pavilionも昨年を上回る数のバイヤーが初日朝から訪れ、活発に商談が展開された。昨年にも増しての円高にも関わらず、中国アパレルの中で日本素材へのニーズが高まっている事と、実際に買えるアパレルが増えた事を実感する今回の出展であった。 |

|