|
深刻な景気低迷が続くなかで開催されたJFW−JC2011S/S。
リーマンショック後も毎回前年を上回る出展件数を維持してきたJFW−JCだが、今回は海外の主要テキス タイル展と同様にその影響を大きく受け、開催規模縮小を余儀なくされた。
その要因は—
① |
出展に関わる経費、試織見本(新作)経費の捻出が困難で、出たくても出られない企業の増加。 |
② |
JFW−JC開催週と、その前週に多くの展示会(大手合繊メーカー系列、産地展)が開催された事による 出展者の分散。 |
また、来場者数も同様に減少した
その要因は—
① |
同時週に都心で開催された複数の展示会への分散。(同上②) |
② |
天候要因:特に2、3日目には雨天で真冬並みの寒さだった。 |
③ |
アパレルの企画・生産業務のアウトソーシング化の更なる進行。(素材展に出向く必要性の低下) |
④ |
出展者減少に伴う出展者発送による招待状発送数の減少。(主催者発送とは別途) |
しかし、出展者からは『これまで以上に手応えを得た!』という声を、数多く聞く展示会でもあった。厳しい経済情勢のなか出展してきた出展者の”やる気”と、悪天候にも関わらず来場したバイヤーの“本気”が相乗効果となり、今まで以上に内容の濃い商談が繰り広げられた。( 『出展者の声』:後述 )
大手メーカーやコンバーターの出展が少なかった分、個性的でこだわりの中小企業が数多く出展した。特にエコ商材を出品した出展者は来場者の関心を集め、エコロジーが単なる一過性のブームに終わらず継続した関心事である事を証明した。
また、テキスタイル以外にも服飾資材・二次加工・情報ソフトなど、JFW−JC出展者のすそ野が年々広がっている事で、他のテキスタイル展では得られない出会いや情報収集が可能となり来場者の利便性も向上している。
数の上では減っているものの、出展・来場者とも目的意識が明確な層に絞り込まれている事で、これまで以上に手応え得る展示会となった。
|