JFW Textile News 一般社団法人日本ファッションウィーク推進機構 
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24th Edition 2024 Spring Summer Premium Textile Japan


INDEX[1] 第24回 Premium Textile Japan 2024 Spring/Summer 開催レポート:Part 2


日本ファッション・ウィーク推進機構(JFW)主催の「Premium Textile Japan (PTJ) 2024Spring/Summer」が5月25日に閉幕いたしました。今回は前年を10%上回る5220人が来場され、活発な商談会となりました。また、学生は今後の新たなバイヤーにつながるとの判断から初日(24日)の入場を解禁いたしました。次の売れ筋テキスタイルを評価する新企画「What’s Next」コーナーも会場内で話題となりました。



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[会 期] 2023年5月24日(水)~25日(木)(10:00~18:00)

[会 場] 東京国際フォーラム ホールE-1

[主 催] 一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構(JFW)

[出展者数] 74件/97.5小間(内 海外出展10件)

[来場者数] 5,220人 (2022年5月展4,745人)



PTJ2024SSの開催レポートを3回に分けてお届けします。


   Part.1 (配信済み >>> 記事ページへ
   ・来場者の声 :気になる生地がたくさん
   ・来場デザイナー インタビュー
   Part.2
   ・出展者の声 :柄物に関心集まる
   ・刺激となった「What’s Next」
   Part.3
   ・出展者の声 :立体感が求められた

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INDEX[2] 柄物に関心集まる 出展者の声


「織物短繊維」ゾーンは出展者数が35件と、4つのゾーンの中で最大です。毎回、多くの来場者を集める柴屋は、東炊きの60リネンを出品しました。「ソフトな仕上がり。加工は富山で行い、江戸生まれ富山育ちの形」です。コーデュロイにも加工しました。日本蚕毛染色は「What’s Next」に出品した「GumGumシルク」が来場者の目を引きました。シルク100%ですが、ボイルすることで伸縮性を出し、適度な凹凸感も表現しました。パノコトレーディングは「来場者はまあまあ多い」という評価で、今回は茶綿のほか、オーガニックコットンを製品で見せていました。オカモト商店は久留米絣を出品、端切れによるパッチワークも提案しました。小松和テキスタイルは東炊きなどを訴求しましたが、「海外バイヤーからの発注も得た」ようです。


植山テキスタイルは新規顧客開拓を目的に出展しました。ムラ糸やサステナブル糸など糸からこだわり、ストックサービスも展開しています。「盛況だった」というコスモテキスタイルは、耐久撥水の「ダントツ撥水」を訴求。ハリ感のあるリサイクルナイロンの高密度ツイルにもダントツ撥水を施しました。「来場者が多い。海外の人ともコミュニケーションできた」というカゲヤマは表面変化にこだわりました。7月のミラノウニカにも出展します。


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遠州の赤堀産業は、天然素材のシャツ地を提案しました。加工は浜松のほか、京都、滋賀でも行っています。What’s Next向けに、緯糸に和紙を使い、シボ感を出した生地を出しました。同じく遠州の古山はリネンコットンの先染めや、マドラスチェックの墨染を「夜のインドマドラス」と名付けてアピールしました。古橋織布はシャツの見本を作りました。ヘンプ、強撚の綿麻、タイプライターシャツ地を使ったものです。生分解性のラメ糸新作も加えました。タケミクロスは綿麻のコール天を展示。「昔あったコーデュロイの短パン」をイメージしたものです。


コヤマインターナショナルは、麻をメインに綿ナイロンなどを打ち出しました。テキスタイルは細番、高密度、強撚の綿を中心に生機を約150マークそろえました。加工場と共同開発も魅力です。鈴木晒整理は「天然繊維の多機能化」に力を入れ、「TH加工」として打ち出しました。綿のソフトな風合いはそのまま、速乾性や撥水性、防汚性などを備える優れものです。山陽染工は水を使わないインディゴプリントのムラネップツイルを紹介しました。原反洗いで風合いを出します。


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滋賀麻工業はフィラメントとスパン糸の極薄手素材を提案しました。「無地ではなく、柄物にバイヤーの関心はある」とし、「先染めの自社企画の強みを発揮していく」考えです。小原屋繊維は、リネンをリスクしています。リネンと和紙の柿渋染めや備長炭染めなどを開発し、麻のバリエーションが強みです。近江織物はダブルガーゼに「SSオーガン樹脂加工」を施し、新しい用途を探りました。


浅記は強撚糸使いのドビーにシワ加工を施したほか、オーガニックコットンのマドラスストライプ、リサイクルポリエステル混生地を出品しました。クロスジャパンはチェックの途中にカットジャカードを入れた生地を開発。日本ホームスパンは二重織のツイードを提案。サステナブル素材への要望が強いと話していました。スタイルテックスはリサイクルポリエステルやフッ素フリーの撥水素材を展開します。国島はハリ感のあるモード系生地や、生成りリネン、ラミートップ刺し子調ボーダーなどを披露。ノリタケは手に取りやすい価格で安定した品質のサステナブル素材を紹介しました。


デニムではカイハラが堅牢度の高い「インディゴガード」を、移染しにくいというコンセプトでバッグや資材向けに訴求しました。10%以上伸びる「モンスターストレッチ」も打ち出しました。ジャパンブルーは、リーバイス社が女性向けに初めて作った701モデルの生地を参考にリプロダクトしました。モンローデニムとも呼ばれました。オールブルーはジャカードデニム、ストレッチ素材を提案。「デニムということもあって、韓国や中国など海外バイヤーが多く訪れた」ようです。ダックテキスタイルは「ネオクラシック」シリーズとして80年代のデニムを1反から販売。高級感のあるジャカードデニムも別注で対応します。


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INDEX[3] 刺激となった「What’s Next」


今回のPTJでは、次の売れ筋テキスタイルを探る新企画「What’s Next」コーナーを新設しました。出展者は量産を前提にした素材(1点物は不可)を作って応募されました。今回はJFWのテキスタイル専門家、アパレルの素材担当者による予備審査を通過した28社30点の生地を同コーナーに展示しました。

来場者がトレンド性、感性、技術、意匠、風合い、マーケティング性、好みなど投票者の自由な観点で選ぶ参加型の企画です。期間中、約600人の来場者が投票(1人3ポイント)を行いました。


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応募した出展者は「強撚の再生ポリエステルで楊柳を」「特殊なインディゴ染料使いであまり水を使わず」「カットジャカードで切り替え」など、それぞれに工夫を凝らしました。来場者がリアルタイムでポイントを付けていくので、経過時間ごとに順位が入れ替わります。このため、参加者には競い合うことで「大きな刺激」となったようです。


来場したデザイナーからは「値段が表示されていたので、どのくらいの価格帯になるかがわかり、便利だった」という声がありました。事務局は「まだまだ課題はあるが、やってよかった」と総括しています。

投票審査結果は1位が宇仁繊維(ストレッチシアーサッカー)、2位は溝呂木(羽プリントエンブロイダリー)、3位日本蚕毛染色(GumGumシルク)でした。4位レインボーワールド(品名無し)、5位は赤堀産業(綿和紙 シャーリングローン)、アルテックス(アンイーブンプリント)の2社でした。


What's Next

投票結果 >>>


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INDEX[4] 2023年 JFW主催テキスタイル事業 実施スケジュール


【国内展】

Premium Textile Japan 2024 Autumn/Winter

JFW JAPAN CREATION 2024

会期:2023年10月31日(火)・11月1日(水)

会場:東京国際フォーラム ホールE



【海外展】

The Japan Observatory at MILANO UNICA 2024 Autumn/Winter

会期:2023年7月11日(火)~ 13日(木)

会場:Rho Fieramilano


Intertextile Shanghai Apparel Fabrics

Japan Pavilion 2023 Autumn Edition

会期:2023年8月28日(月)~30日(水)

会場:National Exhibition and Convention Center SHANGHAI






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