JFW Textile News 一般社団法人日本ファッションウィーク推進機構 
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JFW Textile Fair 2023A/W


INDEX[1] 開催レポート -Part 1-  サステナブルの理解深まる


日本ファッション・ウィーク推進機構(JFW)主催の「JFW JAPAN CREATION 2023(JFW-JC2023)」「Premium Textile Japan 2023 Autumn/Winter(PTJ2023AW)」が11月1日~2日、東京・有楽町の東京国際フォーラム・展示ホールEとロビーギャラリーで開催されました。


新型コロナウイルス感染が小康状態となる中で、感染防止対策に配慮して実施いたしました。そうした中で、多種多様な素材が一堂に集まるJFW-JC、PTJには新しい素材を求める多くのバイヤーが来場されました。とくにサステナブルをテーマにした展示コーナーを設け、関連セミナーも開催したことから、素材調達だけでなく「サステナブルへの理解が深まった」とコメントされる来場者もおられました。真剣な商談が続いた2日間を紹介します。



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[出展者数]
JFW-JC2023:261社(うち海外11社)
PTJ2023A/W:72社(うち海外7社)
[入場者数] 約11,000人(前年11,387人)


JFW-JC2023、PTJ2023A/Wの開催レポートを3回に分けてお届けします。

Part.1
来場者の声
JFWサステナブル・セミナー
Part.2
出展者の声 -PTJ-
Textile Workshop ~日本の素材を学ぼう!~
Part.3
出展者の声 -JFW-JC-
ピッグスキン・ファッションショー「PIGGY'S SPECIAL」


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INDEX[2] 変化を見込んだ提案 来場者の声


やはり直接触れて風合いなどを確かめるのは、リアルな展示会ならではの良さです。
「目的を持って探さないと回りきれない。それほど生地が多かった」(アパレル)、「思っていたよりも多種多様な生地があった」(商社)、「目新しい生地があった」(商社)というのは、JFW-JCが日本唯一の繊維総合見本市であり、ビジネス商談会PTJの出展者も日本全国の産地から参加しているからでしょう。「バッグに使える素材があった」(資材関係者)と、用途も様々です。


「消費者もようやく外出できるようになり、これまでの部屋着から外出着を求めるようになった。このためアウター素材や装飾的な素材を探しに来た。出展者にもそうした変化を見込んだ提案があった」(アパレル)ようです。継続して来場されるバイヤーは、市場の変化とテキスタイルトレンドをとらえようとしていました。

コロナ禍で繊維業界全般に厳しい状況にあります。「これほど国内企業が残っているとは正直思わなかった。やはり技術を持っているから生き残っていると、改めて思った」(問屋)来場者もおられました。「出展した機屋さんに勢いを感じた」(商社)という声もありました。


JFW-JCには学生も来場していました。「学校の授業の生地は日暮里で調達する。ここには普段見たことのない魅力的な生地がたくさんあった」、「将来テキスタイル関係の仕事をしたいと思っている。いろんな生地があり、大変参考になった」といった感想を述べておられました。未来の業界を支える卵たちは楽しそうに会場を回っています。


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INDEX[3] 事実を知ることから始めよう JFW サステナブル・セミナー


JFWは、持続可能な社会と地球環境の実現に賛同しています。JFWテキスタイル事業でサステナブル・プロジェクトを発信し、啓発と促進に取り組んでいます。その一環として11月1日午後に、JFW-JC関連プログラム「JFWサステナブル・セミナー」を開きました。同セミナーではGOTS日本地域代表の松本フィオナ氏が「GOTS認証の基礎と事例」について、レダ ジャパン(株)代表取締役の上野伸悟氏が「繊維大国イタリアのサステナブルに対する向き合い方」を解説されました。


松本氏は「テキスタイル業界では今後、認証基準が欠かせなくなる。オーガニック繊維も人々の日常生活の一部になっていく」と予想しています。とはいえ、様々な認証はわかりにくい部分があり、GOTSも誤解されているところがあるようです。「GOTSとはグローバル・オーガニック・テキスタイル・スタンダード(オーガニックテキスタイル世界基準)の略です」。テキスタイルというと糸や生地を思い浮かべるが、中間品だけでなく最終製品も含まれ、第三者機関が認証します。最も大きな誤解は、「オーガニックコットンやオーガニック原料の栽培の基準ではない。それは農業の範囲であり、GOTSはそうした原料を使用した作り方、工業を対象にする」ことです。

松本氏は認証基準についても触れ、「原料、ケミカル、工程などそれぞれに要件がある。対象はコットン、リネン、ウール、シルクなど。ラベルは95%以上が認証されたオーガニック繊維のOrganic、70%以上のMade with Organicの2種類」があります。すべての加工工程で有害物質を禁止する環境的要件、児童労働や過剰な残業、差別などを禁止する社会的要件なども説明し、現在、来年に発表するバージョン7の改定作業を行っていると報告されました。「日本で認証が少ない理由は」という会場からの質問に、「日本は分業制のため、コストが大きくなる。その解決のため、パイロットプロジェクトを開始した」と答えておられました。


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上野氏は冒頭、イタリア・ビエラで原毛から生地まで一貫生産するレダについて説明されました。従業員350人で、年間1000万mを生産、欧州でオーダースーツ店を10店舗運営しています。1990年代に工場を近代型にリニューアルし、屋根にはソーラーパネルを設置、電気使用量のモニタリングもしていました。織物生産に使用する水も浄水設備でろ過しています。2000年代にはニュージーランドの牧場を購入し、人にも動物にも優しい取り組みを行っています。

レダの保有する認証についても説明されました。ウールマーク、ミュールシング対応のサスティナウール、ウールのトレーサビリティを示すRWSのほか、環境認証としてISO14001、欧州連合の環境管理監査スキームのEMAS、リサイクル素材のGRS、生産系では有害物質を排出しないZDHC、環境製品宣言のEPD、さらに社会や公益のために事業を行う企業に発行されるBコーポレーションも取得しています。

「レダはサステナブル商品を売るのが目的ではない。ファッションが引き起こす環境問題こそ重要である。水資源の枯渇、二酸化炭素の排出、有害物質の排出だ。マイクロプラスチック汚染の35%を衣料が占める。マイクロプラスチック問題は想像以上に深刻である。ファッション業界として生分解性繊維を使うことが好ましく、ベストアンサーはメリノウールであると考える。そうした事実を知ることから始めないといけない」と話されました。


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INDEX[4] 2022年 JFW主催テキスタイル事業 実施スケジュール


【国内展】

Premium Textile Japan 2024 Spring/Summer

会期 2023年5月24日(水)・25日(木)
会場 東京国際フォーラム ホールE
PTJ2024SS 出展エントリー受付中 >>>
締切り:2022年12月9日(金)

JFW JAPAN CREATION 2024

会期 2023年10月31日(火)・11月1日(水)
会場 東京国際フォーラム ホールE
■同時開催:Premium Textile Japan 2024 Autumn/Winter
※出展エントリー受付開始(予定):2023年5月中旬


【海外展】

The Japan Observatory at MILANO UNICA 2024 Spring/Summer

会期 2023年1月31日(火)~2月2日(木)
会場 Rho Fieramilano
※出展エントリー受付終了

Intertextile Shanghai Apparel Fabrics
Japan Pavilion 2023 Spring Edition

会期 2023年3月8日(水)~10日(金)
会場 National Exhibition and Convention Center SHANGHAI
※出展エントリー受付終了






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