Photo:The Japan Observatory at MU2020SS
2020年2月4日~6日 ミラノで開催
「Milano Unica (MU) 2021SS」が2月4日~6日まで、イタリアのミラノ市内のロー・フィエラ・ミラノで開催されます。この展示会に日本ファッション・ウィーク推進機構(JFW)、日本貿易振興機構(ジェトロ)が共同で主催する「The Japan Observatory at Milano Unica 2021SS」30社・団体が出展します。
30h Milano Unica
会期:2020年2月4日~6日 主催:Milano Unica Secretariat 会場:Rho Fieramilan
“The Japan Observatory” at Milano Unica 2021SS
一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構
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新規出展 6社・団体をご紹介
朝日染色 ソレヴァンテ1918 ハンドプリントにこだわり
栃木県足利市の朝日染色がMUに初出展します。同社はハンドプリントにこだわり、創業以来102年の技術を守ってきました。ハンドプリントは小ロット対応が可能ですが、時間とコストがかかり、最近はインクジェットプリントが主流になっています。しかし、糊も海外から取り寄せ、独自に配合。染色も一色一色ブレンドし、職人の手で捺染。乾燥も機械に頼らず、自然のまま乾かしています。人の手と自然の力による表現です。この技術を次代に継承していきたいと、出展します。社長の田邊雅敏氏は若い頃、イタリアのコモに1年間修行に行った経験があり、語学の面でも支障がないようです。「欧州のラグジュアリーブランドに提案したい」と話していました。
同社は企画提案/生産販売事業の「ソレヴァンテ」も出品します。バイオーダーですが、意匠登録した4万柄のデザインリソースがあり、「欧州でも企画提案プロデュース事業として広げていきたい」と意欲的です。
遠孫織布 リサイクルコットンも
兵庫県西脇市の遠孫織布はこれまで商社経由で輸出をしてきましたが、海外の展示会に出展したことはありませんでした。MUが初めての海外出展になります。「経験はないが、地域のサポートなどを得て準備を進めている。自社の生地への反応がどうかを、直接つかみたい」と、挑戦します。
同社はジャカード織りで、表現力が豊かなのが特徴です。春夏展ですので、今回の生地は綿が中心になります。経糸にコットン、緯糸にポリエステルや「テンセル」などを使用します。欧州はサステイナビリティー(持続可能性)の潮流が高まっており、綿をリサイクルコットンにした生地も提案します。コットン100%でも、シルケット加工により光沢感を出し、エレガントな光沢感のあるドレス地も出品します。
シルクプロテイン加工は、保湿というより、ソフトな風合いのためで、肌触りが良い生地です。「基本バイオーダーだが、会場には糸のサンプル帳を持参していく」予定です。
3rd.Party 産地素材の輸出支援
物流用語に「サードパーティー・ロジスティックス」があります。物流業務を受託、遂行することですが、東京都渋谷区にある3rd.Partyは、日本の各産地の機業と契約し、海外販売する商社・コンバーター・卸売業です。これまで米国や中国・上海にショールームを設けて、日本素材の輸出を支援してきました。今回、MUに初出展することで、欧州市場での展開を始めます。
産地の人が輸出するには様々な壁があります。船積み書類一式の作成から現地語での商談。加えて「展示会に出品してサンプル注文を得ても、それだけで終わるケースもある。展示会後にどうフォローアップするかが重要」と同社は指摘していました。
今回は尾州、北陸、岡山・広島産地の5社の素材をMUで提案します。「欧州市場の反応を見てみたい」と語っていました。
坂本デニム エコ染色技術披露
広島県福山市の坂本デニムは「JAPAN DENIM」ブースに合同出展します。同社はデニム用経糸のインディゴ染色を中心にした事業展開で、今回は染色業としてのカラーバリエーションをアピールします。
また「エコ染色技術」でも注目されています。ロープ染色は一般に温水と洗浄薬剤を使用しますが、常温水で染色できるため、エネルギーコストを削減できます。また、洗浄も水に塩を溶かして電気分解することで高い洗浄効果のある強アルカリ性電解水と高い漂白・除菌・色止め効果のある強酸性電解水を生成することで、製造時の薬剤の低減を図っています。「7年ほど前に開発。最初は色のブレがあったが、現在は100%安定している。サステイナブルなデニム製造として、関心が高まっている」と話していました。地元の「福山ブランド」にも認定されています。
長尾織布 しじら織を紹介
徳島県徳島市の長尾織布は、大きな海外展に出るのは初めてです。「和の生地を洋に改良を加えて提案する。海外でどのように評価されるのか。その感触を得て、次の商品開発にも生かしたい」と抱負を述べていました。
今回は120年以上の歴史のある「阿波しじら織り」を提案します。しじら織りは阿波阿宅村の織女が、雨に濡れそぼって縮んだ布にできた凹凸をヒントに考案したといわれています。シボによる独特の風合いと美しさが魅力で、綿素材であるため、吸湿性にも富み、軽くて涼しい生地です。サステイナブル素材として、綿をオーガニックコットンにした生地も出品します。一部の緯糸を抜くことで絽、紗のような生地もあります。
日本人にはなじみのある藍染めも、サステイナブル素材です。天然藍により、洗うほどに深みと落ち着きのある色に変化します。この手染めの生地も紹介します。
亀田繊維工業協同組合(立川織物/中営機業) 亀田縞をPR
新潟県新潟市の亀田繊維工業協同組合(立川織物/中営機業)は地域ブランド「亀田縞」を訴求します。亀田縞は、300年前からあります。江戸時代の優美な伝統色で織られ、柔らかな風合いと丈夫さを備えた日本の伝統的な生地です。色彩の原点は自然の色、花鳥風月の中にあります。四季折々の草花や蝶々や鳥、それらの中にある自然界の色を衣服に取り入れてきました。また、複数の色を合わせた重ね色は、互いを引き立て合いながら一つの調和された雰囲気を作り出します。
「これまでニューヨーク、上海、香港で紹介した。欧州は未知数だが反応を見たいと初出展」します。亀田縞は一度途絶えていましたが、昔の資料が見つかり、15年前から再現プロジェクトがスタートしました。今は新潟空港などに常設コーナーが設けられ、2014年には特許庁の地域団体商標も取得しています。「東京五輪で多くの外国人観光客が来られる。開催前に服地にも雑貨にも使える亀田縞を欧州の人に知ってもらいたい」とPRします。
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