海外企業は日本を重要な市場と位置付けています。JFW-JCにはトルコからISTANBUL TEXTILE AND APPAREL EXPORTERS ASSOCIATION(イスタンブール繊維・原料輸出業者協会)が10社を率いて初出展しました。ウールのYUNSA YUNLU SANAYI社、コットン、リネン、合繊のBEZSAN TEXTILE社、コットンのほかリサイクル繊維も扱うKIPAS社などですが、ブースがやや手狭なようでした。それでも「欧州市場は厳しく、大きな伸びは期待できない。リラ安でもあり、トルコ政府も輸出を後押ししている。日・トルコEPA(経済連携協定)が締結されれば、さらに拡大する」と、期待していました。
台湾のブースでは常連のFORMOSA TAFFETA社がリサイクルや原着のポリエステル・ナイロン、フッ素フリーの撥水加工を出品しました。「今年はエコ素材の需要が急速に高まっている」と、日本市場での需要増を見込んでいます。Yishin textile Industrial社は台湾の加工糸メーカーですが、複合弾性加工糸「マジックヤーン」を出品しました。サステイナブル対応として、リサイクルポリエステル糸もアピールしていました。Fone Tai Enterprise社は初出展ですが、ペットのチップとナノサイズ化したカキ殻で作ったスパン糸「再生シーウール」を会場で発表しました。ウールの手触りで、制電防止、保温、速乾性もあり、多くの来場者が詰めかけました。
PTJには常連組のSFT(サムソンファッション&テキスタイル)が出展しました。ストレスフリーの「ドレッチ」の下に、冷感の「エアロクール」、除菌の「エアロシルバー」、保温の「エアロウオーム」と、機能素材を揃えていました。「日本はスーツが売れず、ビジネスカジュアルに移っている。織物のようなハリ感としなやかさがあり、ストレッチ性もあるトリコット素材を提案」していました。
中国のLAN ZHOU SANMAO INDUSTRIALは初出展ながら、52色の備蓄販売を行っていました。「ウールはコストアップしているが、価格よりも品質で勝負」。同社は中国のホワイトリスト(安心安全)にも登録されており、ノンミュールジングウールの使用など、サステイナブル対応も進めています。 |