JFW Textile News 一般社団法人日本ファッションウィーク推進機構 
	http://www.japancreation.com/
INDEX[1]Premium Textile Japan 2020 Sprng/Summer-


INDEX[1]Premium Textile Japan 2020 Spring/Summer

   開催レポート - Part 1 -


   94件の出展、新規も7社が参加


photo_Premium Textile Japan 2020 Spring/Summer開催レポート - Part 1 -


日本ファッション・ウィーク推進機構(JFW)主催の「Premium Textile Japan 2020Spring/Summer(PTJ2020SS)」が5月21~22日の2日間、東京・有楽町の東京国際フォーラム・ホールE-1で開催されました。昨年同様に94件が3000平方mの会場に123.1小間のブースを設けて活発な商談を行いました。新規出展者は7社、復活出展者は6社。海外からは10社が出展しました。初日は大雨の影響で来場者が減りましたが、2日目に盛り返し、5911人(前年比1.3%減)と6000人近い来場者を迎えることができました。



 

[会  期]

2019年5月21日(火)~22日(水)(10:00~18:30/18:00)

 

[会  場]

東京国際フォーラム ホールE-1

 

[主  催]

一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構

JFWテキスタイル事業運営委員会

 

[出展者数]

94件123.1小間(内 海外出展10社)

 

[来場者数]

5,911名(前年5,987名)



PTJ2020SSの開催レポートを2回に分けてお届けします。



Part.1

 

・出展者の声 ~サスティナブル商材提案~

・来場者の声 ~エコ素材をもっと訴求して~


Part.2

 

・出展者の声 ~海外出展者~
・「Textile Workshop 日本の素材を学ぼう!」シルク(川俣産地)/コットン(遠州産地)
・今後の海外出展について





■出展者の声 ~サスティナブル商材提案~

麻が一般的な素材として定着しています。「織物短繊維ゾーン」では、福田織物が和紙やヘンプを使った生地を提案しました。綿のイメージが強い企業ですが、今回はヘンプに挑戦。リネンやラミー使いの生地が多い中で、「他社との違いを出すため」のヘンプ提案です。ブースでは和紙とヘンプを使って実験的に開発した生地の中から選りすぐった30点を展示。カラーが特徴の「ブラックヘンプ」も紹介しました。

洗えるリネンも市場で注目されています。麻絲商会は「強撚やガーゼ以外は、リネン100%でも家庭洗濯が可能。標準装備している」とブースで説明していました。

ササキセルムは、メンズ用途にも対応可能な麻ライクな薄手ポリエステル素材を提案しました。来春夏向けに備蓄する品番は前年比2割増の150マーク。麻のようなラスティックさのある合繊で、「ドライタッチ性、イージーケア性も生かし、テイスト別、着用シーンに合わせて提案」しました。ユニセックス向けも多く出品しましたが、それらの商材もハリ・コシ感を強調しました。



photo_Premium Textile Japan 2020 Spring/Summer 開催レポート - Part 1 -


森菊はエコ素材の自社ブランド「ネイチャー&サンズ」を訴求しました。オーガニックコットンを中心に、トップスからボトムスまで幅広い用途に使える生地を出品。そのほか、精製セルロース繊維リヨセル、再生ポリエステル・ナイロンなど、サスティナブル素材という特徴を明確に打ち出しました。

環境負荷を低減する製法を紹介したのはカイハラ。新しい染色法「E-Blue」は、「精練剤を使用せずにインディゴ染色を実現」しました。シリコンを主成分にした独自処方で、フッ素剤を使わない撥水加工技術も披露しました。そのほか、排水へ流れる染料を低減する染色技術「D-SPEC」なども提案しました。

 

古橋織布は低速のシャトル織機によるモノ作りで定評があります。今回はオーガニックコットン100%のタイプライタークロスを、60単の甘撚糸を使用し、高密度ながらもソフトな風合いにして出品しました。緯糸にボタニカルダイのトップ糸を配し、カラーもナチュラルです。

デニムのジャパンブルーは、色落ちしない次世代デニム「シン・デニム」のほか、布帛全般に広げて出品。手触りに特徴を持たせた綿などのパイル生地を新商材としてアピールしました。

カゲヤマは夏らしいマルチストライプにリゾート感あふれるトロピカルカラーを配した綿100%の先染め織物や、レーヨン・綿で清涼感のある生地などを展開。「オリジナルの開発生地も備蓄」しています。



photo_Premium Textile Japan 2020 Spring/Summer 開催レポート - Part 1 -


「織物長繊維ゾーン」では宇仁繊維のブースに終日来場者が詰めかけていました。同社は備蓄機能による多品種・小ロット・短納期対応が特徴です。今回、サンプル帳を刷新し、「高級化路線」の一環として開発した新作生地も紹介しました。春夏を意識した表面感のあるサッカー、天然調合繊、レース・チュール、ジャカード、各種プリントなどを提案。「出展するたびに、新規顧客を獲得」しています。

第一織物は「PTJで毎回、新規顧客を10社ほど開拓」してきました。20春夏に向けてナイロン100%やポリエステル100%による平織りを打ち出しました。ナイロン100%の平織りは高密度でありながら、柔らかさとしなやかさを有します。「ナイロン100%の平織りは開発に3年。オリジナル性、完成度、価値と価格のバランスを具現化したもの」と語っていました。ポリエステル100%の平織りは、ウールのような風合いを実現し、しかもハリ・コシ感がありました。

丸井織物は基幹生地ブランド「ノトクオリティ―」をリブランディングしました。新しいコンセプトは「長寿命機能素材」。後加工を組み合わせながらも、織りの技術で長持ちさせます。機能は防風、軽量、速乾、伸縮の4つを訴求。伸縮性と速乾性に優れた洗いざらしのTシャツをイメージしたポリエステル100%織物などを打ち出しました。長寿命という点ではサスティナブル素材でもあります。「ユーザーが長く愛用する服のための素材こそ、プロフェッショナル」と説明していました。



photo_Premium Textile Japan 2020 Spring/Summer 開催レポート - Part 1 -


東レは「春夏なので、天然繊維調をメインに打ち出し、合繊の扱いやすさを訴求」とし、麻調ながら、ストレッチ性や吸水速乾機能を保持する素材などを提案しました。サスティナブル素材では植物由来や再生ポリエステルなどを出品。「欧米の顧客の反応がいい」ようです。

畑岡/足羽工業所はブースに大きな「SDGs(持続可能な開発目標)」のパネルを置きました。「再生ポリエステルは2015年くらいから使っている。米国のスポーツ系ブランドに好評。SDGsの17項目のうち、つくる責任つかう責任など6項目は達成していると思う」と話していました。

クレッシェンド・ヨネザワはボールペンアーティストの小宮里江子氏とコラボしたプリントスカーフのほか、竹繊維のスカーフを紹介。伴戸商店は春夏展に初めて参加。金襴(きんらん)が特徴です。ストックは5000種類あり、10mの小ロットから対応。「テレビの衣装関係、ヨサコイなどイベント衣装や舞台衣装などにインパクトのある素材として使われる。最近は京都のホテルの内装材やシューズにも用途が広がっている」と、独自分野を進みます。



photo_Premium Textile Japan 2020 Spring/Summer 開催レポート - Part 1 -


 「染色加工」では鈴木晒整理が表と裏に分けたユニークなブースを作り話題になりました。商品では「防シワ加工のクリーズケアが好評。イージーケア、W&W性と防縮性、シワの回復向上、速乾性などの機能が注目された」と言います。

山陽染工はインディゴ染め、硫化染めなどのほか、新たにきれいなゴールドを表現するメタリックプリントを打ち出しました。「ミラノ・ウニカでも人気があった」ようです。久山染工はレーヨンを使った織物に、和紙をボンディングした「3WL」を出品。加工だけでなく、生地での販売を増やしていきます。野崎染色は、蒸し工程を工夫して、プリントが難しかったウール・ナイロンの生地でも深い色を表現しました。

 

「服飾資材」では、リリーレースインターナショナルが立体的なプリーツブームを意識して、プリーツ企画を提案しました。ポリエステルにトリアセテートを組み合わせ、光沢感に優れています。椿オイルとシルクプロテインを配合し、シルキータッチでソフト、保湿性があり、肌にも優しい「ツバキレースコレクション」なども提案しました。

溝呂木は新しい技術として「柄合わせプリント」を紹介。レースの柄に合わせてカメラがスキャニングして、柄にだけインクジェットプリントを施します。リニアモーターカーの原理がインクヘッドの駆動で応用されているそうです。

シャルマン工芸はトレンドに合わせた刺しゅう・レースに加え、別注の刺しゅうアクセサリーも提案しました。「アパレルだけでなく、靴やショールのバイヤーも」訪れました。トーションレースの二渡レースは、短納期の要請に対応するため、工場の設備も整備。フリンジの長さや柄は、要望に応じます。



photo_Premium Textile Japan 2020 Spring/Summer 開催レポート - Part 1 -



■来場者の声 ~差別化ニーズに応える~

「サスティナブル(持続可能な)素材が話題なので、探しに来た」(アパレル、商社)。アパレル生産は環境に負荷をかけます。CO2の排出だけでなく、Tシャツ1枚ができるまでに2720リットルの水を使用するといわれます。「無駄なものは作らない」(アパレル)という動きも出てきました。PTJでの素材選択でもサスティナブルという視点が出てきました。

出展者もサスティナブル素材を準備してきました。「エコに向けた企画が多くて良かった」(アパレル)という声の一方で、「ブースの中で埋もれている。もっと訴求した方がいい」(アパレル)という見方もありました。

 

今回は初日が大雨でしたが、2日目は「来場者が多く、素材を選ぶのが大変だった」(アパレル)、「人が多く、見落としたブースがあった」(アパレル)、「昨日の雨で、その分、今日は人が多い。会場が暑かった」(アパレル)と、いつも通りのにぎわい感が出ていました。

開催時期については、「国内アパレル向けにはこの時期でいいと思う。海外バイヤーには遅いかもしれないが、ロットを考えると、出展者の生産ロットではパワー不足になるかもしれない」(商社)という意見も聞かれました。

「いつも中国の展示会ばかり見ていたので、国内産地の素材は新鮮だった」という商社の人もいれば、「中国や韓国など海外出展者が多いことが良かった」(商社)、「海外出展者のブースは言葉が通じるかわからないので、入りにくい」(アパレル)という声もありました。

来場者の中には「今度、自社で展示会を開く。レイアウトや飾り方を勉強しにきた」(商社)、「来場者のファッションがおしゃれだった。参考になった」(アパレル)といったコメントもありましたが、満足度は高かったようです。



photo_Premium Textile Japan 2020 Spring/Summer 開催レポート - Part 1 -





INDEX[2]Next JFWテキスタイル事業 今後のスケジュール

【海外展】 <Japan Pavilion>

ジャパン・パビリオンは、各展示会場内のベストロケーションに日本の企業を集積し、日本のテキスタイルトレンドを発信するとともに、日本の優れた企業が集結し、ジャパン・クオリティーをプロモーションします。


The Japan Observatory at Milano Unica 2020AW


photo_logo_JAPAN Observatory

会期:2019年7月9日(火)~11日(木)
会場:Rho Fieramilano

開催概要 >>>


Intertextile Shanghai Apparel Fabrics

Japan Pavilion 2019 Autumn Edition


photo_logo_JAPAN PAVILION

会期:2019年9月25日(水)~27日(金)
会場:中国 国家会展中心(上海)

 



【国内展】

Premium Textile Japan 2020 Autumn/Wineter
JFW JAPAN CREATION 2020


photo_logo_PTJ

photo_logo_JFWJC


 

“同時開催”

 

会 期

2019年11月19日(火)~20日(水)

 

会 場

東京国際フォーラム ホールE

 

※出展エントリー受付は締め切りました




 

このメールは、過去にJFW推進機構が主催するテキスタイル展にご来場いただいた方や、JFWジャパン・クリエーションホームページ上にてメルマガ登録をいただいた方、ならびに関係者の方々にお送りしております。
なお、当メールの送信アドレスは送信専用となっております。このアドレスに返信していただいてもご回答をお送りすることはできませんのでご了承ください。お問合せおよびご登録内容の変更や配信停止をご希望の方は、文末のお問い合わせ先へお願い致します


◆お問い合わせ・発行 : JFWテキスタイル事業 事務局
・ 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷3-26-16 8F
・ Mail : info@japancreation.com

◆配信解除ご希望の方は、以下より解除手続きを行ってください。
http://www.japancreation.com/mailmag.html

Copyright(c) JFW Textile Div., All rights reserved.