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INDEX[1]Premium Textile Japan 2019 Sprng/Summer-


INDEX[1]Premium Textile Japan 2019 Spring/Summer

   開催レポート - Part 1 -



   94社が出展者、来場者も3%増加に


photo_Premium Textile Japan 2019 Spring/Summer開催レポート - Part 1 - 01

日本ファッション・ウィーク推進機構(JFW)主催の「Premium Textile Japan 2019Spring/Summer(PTJ2019SS)」が5月9日~10日の2日間、東京・有楽町の東京国際フォーラム・ホールE―1で開催されました。PTJは今回で15回目を迎え、94社が3000平方mの会場に125.1小間のブースを設けて活発な商談を行いました。新規出展者は13社13小間と、例年の倍の規模で出展。海外からは7社7小間が出展しました。2日間とも5月とはいえ、気温が低下し、時折雨も降りましたが、前年を3%上回る約6000人の来場者を迎えることができました。


 

[会  期]

2018年5月9日(水)~10日(木)(10:00~18:30/18:00)

 

[会  場]

東京国際フォーラム ホールE-1

 

[主  催]

一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構

JFWテキスタイル事業運営委員会

 

[出展者数]

94件125.1小間(内 海外出展7社)

 

[来場者数]

5,987名(前年5,813名)



PTJ2019SSの開催レポートを2回に分けてお届けします。


Part.1

 

・出展者の声 ~麻の提案増え、機能訴求も~

・来場者の声 ~差別化ニーズに応える~

Part.2

 

・日本に期待する(エルコレ・ボット・ポアーラ ミラノ・ウニカ会長)
・「Textile Workshop~日本の素材を学ぼう!~」デニム/ニットファブリック
・今後の海外出展について




■出展者の声 ~麻の提案増え、機能訴求も~

新規出展の13社を含め、出展者は4つのゾーンで熱心に商談を行いました。アパレル・小売の来場者は全体の46.5%を占めて最も多く、問屋・商社・企画会社は36.7%でした。アパレルの来場が差別化ニーズを背景に増加傾向にあります。

 

「織物短繊維ゾーン」では、滋賀麻工業が緯糸にヘンプやウオッシャブルシルクを用いた生地を提案しました。夏素材といえば、“麻”が定着していますが、同じ麻でもヘンプを本格的に採用するのは今回が初めて。家庭洗濯ニーズの高まりを受けて、ウオッシャブルシルクの提案も行い、麻を基軸にした新しい商品開発を見せました。

シャトル織機の風合いを生かして人気の古橋織物は、高密度織物で先染めやオーガニックコットンを使った生地を展示したほか、和紙の平織も提案しました。高密度の先染めは、80双のパラシュートクロス。後染めでの展開でしたが、先染めにすることで、手触り感や風合いをより高めることができました。オーガニックコットンのタイプライタークロスは、ボタニカルダイでナチュラル感を出しました。和紙は耐水性のあるマニラ麻を原料に使用。水洗いが可能です。衣料だけでなく、帽子やバッグ向けにもアピールしました。

 

天竜社織物産地で唯一、毎回出展する福田織物は、綿素材中心から新たに麻(リネン、ヘンプ)を加えたドビー平織交織織物を打ち出しました。ナチュラルなストレッチのほか、加工ではリップル加工でシワ感をあえて表現しました。得意とする綿100%では120番手以上の細番手で、軽く、薄く、さらに高密度で織り上げるブロード、ローンなどはシルキーな光沢感を出していました。

尾州産地のオフィスくにも、麻のバリエーションを提案しました。リネン100%の天然染めは、優しい色合いを平織のグレンチェックで表現。墨、泥、藍で染め上げました。ラミー100%使いと、ヘンプ100%のドビークロスも展示しました。

鈴木晒整理は防シワ加工「クリーズケア」、防汚加工「ソイルクリーン」など独自加工を訴求しました。市場からはストーリー性や機能性が求められています。「今回は風合いよりも、説明を添えることができる機能加工に重点を置いた」と話していました。初発表の「アレルアタック」は、花粉とハウスダストの両方のアレルギー反応を抑制するというものです。


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播州産地のは、播州で染めたインディゴ糸を使用した独自デニム「ヘソデニム」を披露しました。素材も綿、リネン、和紙など多彩。シャツ地を中心に提案しました。オリジナルのトップ染めの組合せで、深みのある色を出した「ミックス・トップ」なども出品しました。

初出展のオールブルーはタオル織機を使った「タオルデニム」を発表しました。ロープ染色した糸を織ったもの。裏地にパイル、表地にデニムやダンガリーを接着した2層構造の生地は、肌触りの良さが特徴で、「来場者の反応が良かった」ようです。

山崎テキスタイルは強撚ガスボイル糸のバリエーションをアピールしました。細番手の婦人向けに加え、60双で紳士服向けにも訴求しました。染工場と連携した商品も提案し、日本形染、鈴木晒整理、東海染工浜松事業所の持つ加工と組み合わせました。


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「織物長繊維ゾーン」ではクレッシェンド・ヨネザワが麻のストールを提案しました。麻100%、麻綿、麻シルクなど素材にバリエーションがありました。

第一織物はカラー提案を中心にしました。ポリエステル100%ながら、麻のような風合いと外観を持つ素材などを出品しました。丸井織物は展示スタイルに趣向を凝らしました。吸水速乾「カワク」、撥水「ハジク」と、ネーミングにも顧客の感性に沿う形で表示スタイルを一新しました。カワクでは、ポリエステル100%のチノクロスを提案。天然繊維の肌触りで、部屋干しで乾く機能を有します。

サンコロナ小田はオーガンジーやシフォン、サテンなどのサンプルブックを訴求。パリの「プルミエール・ヴィジョン」でラグジュアリーブランドに採用されていることもアピールしました。同興商事は日常に着られるシルクをアピール。「シルクは原料価格が上昇し、最高値圏にある。より付加価値のある素材になっている。それでも店頭では高級品需要がある」とし、「既存アパレルだけでなく、新規の顧客も訪れた」と語っていました。


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副資材・ニットゾーンでは今回、丸編生地が提案されました。紀南莫大小工場では「ボタニカルダイ」が好評でした。キャロット、ラベンダー、オリーブの優しい色合いで、染色堅牢度にも優れ、原料からのオリジナル生地です。東光商事も丸編生地を提案。テラヘルツ人工鉱石を使用したオリジナルの「テラックスクール」は放熱遮熱効果で着用時から冷感を持続します。秋冬には「テラックスホット」もあります。「PTJは集客力が高い」と感想を述べていました。

トリコットの川田ニット/ケーシーアイ・ワープニットは、バイオーダーだけでなく、昨年から3品番のストック販売を始めました。初出展の大定はトーションレースを打ち出しました。立体構造のトーションレースを作る設備をいち早く導入し、今回は立体構造のエスニック調のベルトが人気でした。東京田川も初出展ですが、撥水・防水生地に特化した提案です。


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今回の海外勢の出展は7社で、うち、韓国が4社でした。韓国のTOP TEXTILE社はプリントを得意とし、欧州向けが中心でしたが、日本市場の開拓を目的に初出展しました。社内にデザイナーを抱え、その企画力が強みと話していました。同国のDAECHUN社もデザインスタジオにデザイナーを置く提案力をアピール。納期も3週間、インクジェットなら1週間と短納期対応しています。3回目の出展ですが、「今回も新規顧客の獲得を」と、意欲的でした。UNICON社は高密度シルクコットン、シルクウールの二重織り・三重織り、シルクのシワ加工を提案しました。「韓国では人件費が上昇。原料のシルクも60ドルから80ドルに上昇している」とコストアップが課題のようです。

中国のJ VIEW FASHION社はPTJ常連の人気ブースです。高品質・高感度な綿、麻に加え、シルクも出品しました。天然繊維にこだわり、今回はエネルギッシュなカラーであるピンクを訴求しました。「中国でも染色のキャパが足りなくなっている」と語っていました。タイのMAGIC FIELD社は、絹紡糸を販売。ウール、リネンとの複合素材も出品しました。トルコのCalik Denim社はストレッチデニムを得意とします。欧州の大手SPAにも供給し、ボリュームゾーンのデニムは価格対応力もあり、納期も6~7週間と短納期対応です。


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■来場者の声 ~差別化ニーズに応える~

「真似して売れる時代ではなくなった。次のステージに上がるため、新しい素材を求めてPTJに来た」(商社)、「カラーが重要なポイントになっている。今回のPTJはいつも以上にカラーが豊富だった」(アパレル)、「トレンドが変わり、次に向けた新しい素材を探しに来た。何回来ても素材は常に新鮮だ」(デザイナー)。市場では差別化ニーズが高まっており、来場者もその目的が明確になっています。

 

「何回も来ている。今回も使えそうな面白い生地があった」と、舞台衣装メーカー。素材のバリエーションの広がりもPTJの魅力のようです。「産地の特性を押し出しているところがいい」(アパレル)、「ジャカードを探しに来たがあった」(アパレル)、「トレンドコーナーで新しいものを発見した。什器も結構凝っていて、メーカーの気合を感じた」(問屋)、「気になる会社が数社あった」(アパレル)といった声が上がっていました。デザイナーも「オリジナルのレースや透明感のある素材を探しに来たが、目的を達成できた」とコメントしています。

 

「ないと思っていたカットソーが今回はあった」(アパレル)、「もっとカットソーの出展者を増やしてほしい」(生地商、問屋)といった声も聞かれました。今後も素材のバリエーションの更なる広がりが期待されています。

雑貨など衣料以外の来場者も増加しています。「新しい出展者も目についた。今回はデニムが充実していた」((バッグメーカー)、「カスタムオーダーや短納期化へのヒントを探しに来た」(生産システム会社)ようです。


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INDEX[2]Next JFWテキスタイル事業 今後のスケジュール

【海外展】 <Japan Pavilion>

ジャパン・パビリオンは、各展示会場内のベストロケーションに日本の企業を集積し、日本のテキスタイルトレンドを発信するとともに、日本の優れた企業が集結し、ジャパン・クオリティーをプロモーションします。


The Japan Observatory at Milano Unica 2019AW


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会期:2018年7月10日(火)~12日(木)
会場:Rho Fieramilano

開催概要 >>>



Intertextile Shanghai Apparel Fabrics

Japan Pavilion 2018 Autumn Edition


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会期:2018年9月27日(木)~29日(土)
会場:中国 国家会展中心(上海)


 



【国内展】

Premium Textile Japan 2019 Autumn/Wineter
JFW JAPAN CREATION 2019


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“同時開催”

 

会 期

2018年11月21日(水)~22日(木)

 

会 場

東京国際フォーラム ホールE

 

※出展募集は締め切りました

 




 

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