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INDEX[1]Premium Textile Japan 2017 Spring/Summer 開催レポート -Part 1-

装い新たに第11回目を開催!


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日本ファッション・ウィーク推進機構(JFW)主催の「Premium Textile Japan 2017Spring/Summer(PTJ2017SS)」が5月24日~25日の2日間、東京・有楽町の東京国際フォーラム ホールE(展示ホール)で開催されました。PTJは昨年11月に第10回目の節目を迎え、今回の11回目は装いも新たにリ・スタートしました。会場を2000平方mから3000平方mへと1.5倍にし、過去最大規模の96件/123小間(PTJ2016SS実績:80件/104小間)となりました。これに伴い、通路も広げて商談スペースも増設しました。ブースのデザインも一新し、関連プログラムでは新企画がスタートし、活気あふれる商談会となりました。


[会  期]   2016年5月24日(火)~25日(水)(10:00~18:30/18:00)
[会  場]   東京国際フォーラム ホールE-1(展示ホール 1)
[主  催]   一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構
[出展者数]   96件123小間(内 海外出展10社)
[入場者数]   6,005名(前年比7%減)

PTJ2017SSの開催レポートを2回に分けてお届けします。


 

Part 1

 

・出展者の声 ~それぞれに独自性を訴求~
・来場者の声 ~ゆったりと見やすくなった~

 

Part 2

 

・新企画「Textile Workshop~日本の素材を学ぼう!~」
・今後の海外展示会について



■出展者の声 ~それぞれに独自性を訴求~


織物短繊維ゾーンでは、播州産地のオザワ繊維がしっとりとした風合いのハイブリッドコットンを使用した素材や、遮熱、吸汗速乾機能を有する高機能コットンを訴求しました。はインディゴ糸を使った立体感のあるシアサッカーを提案。和紙使いもあり、多彩なインディゴをアピールしました。桑村繊維はポリエステル綿混の片側を染めたトップ調素材に、ストレッチ糸を部分的に配することで、シワ形状を表現しながら暖かなウールに見える綾織、二重ガーゼドビーなどを提案しました。初出展の斎藤商店は、経糸に強撚糸を使い、シャリ感とドライ感、適度なハリコシのある綿ポリエステル混のドビー織りや綿麻混のジャケット素材などを出品して商談しました。

 

ピアチェーレは意匠糸を入れたカットジャカード、ポリウレタンの入ったサッカー調ジャカード、経糸を太くした絡み織りなどを出品しました。鈴木晒整理は綿や麻素材を深みのある黒に染める「漆黒」が話題になりました。これまでブラックフォーマルで綿の黒は表現しにくかったのですが、新しい道を開きそうです。カイハラの打ち出した「グランブルー」はピュアインディゴの新色デニム。深みのある濃色ブルーで、シボの少ないクリーンで上品な表情でした。パウダータッチの「モーションフィットデニム」も好評でした。

 

川越政はブースを広げ、特殊加工でナチュラル感があり、生地に膨らみを持たせたしなやかな綿素材を提案しました。杉岡織布は過去3年間の開発素材をこれまでの集大成として披露。経糸にオーガニックコットン、緯糸にボタニカルダイの糸を配したシリーズが人気のようです。


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織物長繊維では、クレッシェンド・ヨネザワが細番手のラミーや柞紡シルクのストールが注目されたと話していました。サンコロナ小田は今回、独自開発加工糸「ミストロン」のバリエーションを紹介。上品な光沢感、ナチュラルでソフトな風合い、優れたドレープ性があり、家庭洗濯も可能です。丸井織物は「きるかさ」を発表しました。ノンコーティングの撥水加工で、通常の傘地の3倍の耐久性がある素材。同社の高密度織物技術を生かしました。

 

染色・後加工などのゾーンでは、東海染工がニュービンテージ加工を提案。ニットのむら染めで、綿100%でメランジに染まるものです。「単独展と異なり、新規顧客開拓ができる」のが魅力のようです。日出染業はプリントを中心に独特の色合いを訴求。野崎染色はインクジェットプリント、山陽染工は日本の伝統色の天然染料を使用し、独自手法でコーティングする「ワ・サン・ボン」を打ち出しました。

 

服飾資材・ニットなどのゾーンでは、フジサキグループが、インドの超長綿マハラニ使いの素材を展開。また、デニム調、レザー調、布帛調のニット素材やパッチワーク柄にニットジャカードなども展示しました。八田経編はガーメントを通した見せ方に注力し、普段着でも使えるファッション性のあるダブルラッセルを訴求。サンファッションは染色によるフォトクロミックが来場者の関心を集めました。太陽光を当てると、マゼンダ、イエロー、ブルーに色が変化します。「ウエディングドレスやブーケリボンなどに使えば、式場から屋外に出たシーンでサプライズがある」と語っていました。


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今回は海外出展者が10社に増えました。従来4~5社程度でしたから、日本市場に注目する海外企業が増えています。韓国から2社、中国2社、タイ3社で、インド、トルコ、米国から1社ずつという内訳です。

 

米国から初めて参加したアッシャー・ファブリック・コンセプツ社は生地商です。ブースではリオ五輪で米国チームが使うジャージを飾っていました。「米国に日本から生地が入って来る。その生地は価格も高い。こうした高級素材を扱う日本なら、逆に当社の高級素材も売れるのではないかと思い、日本の展示会を探すうちにPTJの存在を知った」と話していました。PTJ常連のインドのイースタンシルクインダストリーズ社は、リネンにレーヨンの手刺繍を施した商品が人気でした。中国のJヴューファッション社も常連組です。刺繍物やシャツ地の反応が良かったようです。韓国のユニコン社は洗えるシルクジャージを出品しました。原料、ファブリケーション、加工で機能を持たせました。同じ韓国のSFT社はインクジェットプリントと転写プリントを紹介しました。


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■来場者の声 ~ゆったりと見やすくなった~


「加工物を探しに来たが、ほしいものがあった」「新しい素材が多く、見ごたえがあった」と、来場したアパレルの方々は今回もPTJに出品された素材に満足されたようです。中には「もっと特殊なものもあっていい。冒険した斬新なものも見たい」(生地商)という声もありましたが、ビジネスを目的とした商談会であり、スペースの関係もあって売れるものに絞り込んだ出展者もあります。

 

今回から会場スペースを拡大しました。回を重ねるごとに来場者が増えたためです。前回までは「コンパクトで活気がある。ただ、通路であいさつされると、他の人が通りにくい」といった声も聞かれましたが、今回は「通路が広くなり見やすかった」(アパレル)、「ゆったりとして見やすくなった」(団体職員)、「ちょうどいい広さになった」(アパレル)といった感想が多数を占めました。一部には「以前よりも通路は歩きやすくなったが、全体的にまだごちゃごちゃした感は否めない」(アパレル)、「まだ狭い感じがする」(シューズメーカー)という見方もありました。


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スペースが広がり、トレンド・インデックスコーナーが会場内に設置できた点についても、「正面にトレンドコーナーがあり、見やすい」(商社)、「トレンドコーナーからそのままブースを回れる」(デザイナー)と、好評でした。新デザインのブースについては、「壁が少し高くなったが、見やすい。いいデザインだと思う」(アパレル)という意見でした。

 

昨年、アパレルのバイヤーから「ブースにトレンドコーナーの生地はここ、という表示があれば、もっと便利。探すのに時間を省ける」という指摘がありました。今回は出展者のピアチェーレがブース前にインデックスコーナーの生地を貼っていました。「探していたものがブースで目立つ形で表示してあった」(アパレル)と、出展者の工夫も目立った展示会でした。


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INDEX[2]Next JFWテキスタイル事業 今後のスケジュール

【国内展】

Premium Textile Japan 2017 Autumn/Wineter

JFW JAPAN CREATION 2017

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“同時開催”

 

会期:2016年11月29日(火)~30日(水)
会場:東京国際フォーラム ホールE


 


【海外展】

The Japan Observatory at Milano Unica 2017AW

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会期:2016年9月6日(火)~8日(木)
会場:Fiera Milano Rho


Japan Pavilion 2016 Autumn Edition
Intertextile Shanghai Apparel Fabrics


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会期:2016年10月11日(火)~13日(木)
会場:中国 国家会展中心(上海)




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