短繊維ゾーンでは、播州産地の(株)播が糸染めの播磨染工との共同出展の形で、播州産地の紹介ビデオを流すなど、産地のアピールにも力を入れていました。エレガンス系素材の得意な(株)丸萬は加工コーナーを設置し、産地内の多様な加工を紹介しました。桑村繊維(株)は産地で加工した綿100%のナチュラルストレッチや他産地の加工場とコラボしたボンディング素材などを出品していました。高島産地から今回初出展したのは、(株)杉岡織布。3月下旬に導入した8色エアジェット織機による色鮮やかなマルチカラー楊柳を提案しました。滋賀麻工業(株)は麻と異素材とのブレンドのほか、ストレッチや綿100%の強撚ボーダーなどで新規顧客をつかんだようです。
カイハラ(株)は2015春夏向け新商品「EXFIT」を出品。ストレッチ性に優れながら締め付け感を軽減、伸長回復性が高いためにボトムスのひざ抜けや型崩れが起こりにくいのが特徴です。森菊(株)は綿100%のガーゼやインディゴ系素材を出品しました。鈴木晒整理(株)は今回が3回目の参加。「出展効果は大きい。閑散期でも受注が2割ほど増えました」と語り、光沢があり反発感が際立つコーティング系加工が人気を博していました。
長繊維コーナーの東レ(株)は「テクノロジー・イズ・エコロジー」をテーマに、植物由来原料、機能素材など婦人服、スポーツ向けとウルトラスエードを打ち出しました。高通気、4WAYストレッチ、防スケ、吸汗速乾などの機能で、撥水でもPFOAフリーの加工を紹介していました。(株)オカテックスは「有楽町という会場は便利で、顧客も多く集まる。バイヤーの質も高いですね」と評価。先染めのジャカード織りで色や柄がリバーシブルになる素材を提案しました。
丸井織物(株)は独自の多重製織技術によるリバーシブル素材「カラカンビオ」、感性テキスタイル「アルトリティモ」に絞り込んで、その奥行をアピール。明林繊維(株)は洗えるセルロースを重点的に提案しました。宇仁繊維(株)は表面変化を訴求。ドビー、オパール、フロッキーなどの表面感やデジタルプリントを駆使して、新規顧客を増やしました。 |