JFW Textile News 一般社団法人日本ファッションウィーク推進機構 
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INDEX[1]Premium Textile Japan 2015 Spring/Summer 開催レポート - Part 1 -

5月21日~22日に東京国際フォーラムにて開催されましたPTJ2015SSの開催レポートを2回に分けてお届けします。


 

Part 1

 

・出展者の声 ~独自性をアピール~
・来場者の声 ~展示会らしい展示会~

 

Part 2(次回配信)

 

・ビジネスマッチング・プログラム
・「The Japan Observatory」at Milano Unica 2015AWに向けて


日本ファッション・ウィーク推進機構(JFW)主催の「Premium Textile Japan(PTJ) 2015 Spring/Summer」が5月21日~22日の2日間、有楽町の東京国際フォーラム・展示ホールで開催されました。PTJ2015SSは今回が7回目。過去最大の74件/94小間の規模でホール2(2000㎡)に集結しました。このうち、海外企業は7社(タイ、台湾、中国、香港、インド)/8小間でした。来場者は昨年を上回り、盛況な商談が行われました。


[会  期] 2014年5月21日(水)~22日(木)
[会  場] 東京国際フォーラム 展示ホール2
[主  催] 一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構
[出展者数] 74件/94小間(内:海外7件/8小間)
[入場者数] 5,511名(前年比:108%)

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出展者の声~独自性をアピール~


テキスタイル企業を囲む環境は依然として厳しいままです。エネルギーコストアップもそのひとつ。国内素材の見直し機運はありますが、原価の上昇ほど市場の製品価格は上昇していません。PTJ出展者の目指す方向は低価格を競う分野ではなく、付加価値を競い合う世界です。その独自性、専門性の高さを会場の4つのゾーンで訴求していました。


短繊維ゾーンでは、播州産地の(株)播が糸染めの播磨染工との共同出展の形で、播州産地の紹介ビデオを流すなど、産地のアピールにも力を入れていました。エレガンス系素材の得意な(株)丸萬は加工コーナーを設置し、産地内の多様な加工を紹介しました。桑村繊維(株)は産地で加工した綿100%のナチュラルストレッチや他産地の加工場とコラボしたボンディング素材などを出品していました。高島産地から今回初出展したのは、(株)杉岡織布。3月下旬に導入した8色エアジェット織機による色鮮やかなマルチカラー楊柳を提案しました。滋賀麻工業(株)は麻と異素材とのブレンドのほか、ストレッチや綿100%の強撚ボーダーなどで新規顧客をつかんだようです。

カイハラ(株)は2015春夏向け新商品「EXFIT」を出品。ストレッチ性に優れながら締め付け感を軽減、伸長回復性が高いためにボトムスのひざ抜けや型崩れが起こりにくいのが特徴です。森菊(株)は綿100%のガーゼやインディゴ系素材を出品しました。鈴木晒整理(株)は今回が3回目の参加。「出展効果は大きい。閑散期でも受注が2割ほど増えました」と語り、光沢があり反発感が際立つコーティング系加工が人気を博していました。

 

長繊維コーナーの東レ(株)は「テクノロジー・イズ・エコロジー」をテーマに、植物由来原料、機能素材など婦人服、スポーツ向けとウルトラスエードを打ち出しました。高通気、4WAYストレッチ、防スケ、吸汗速乾などの機能で、撥水でもPFOAフリーの加工を紹介していました。(株)オカテックスは「有楽町という会場は便利で、顧客も多く集まる。バイヤーの質も高いですね」と評価。先染めのジャカード織りで色や柄がリバーシブルになる素材を提案しました。

丸井織物(株)は独自の多重製織技術によるリバーシブル素材「カラカンビオ」、感性テキスタイル「アルトリティモ」に絞り込んで、その奥行をアピール。明林繊維(株)は洗えるセルロースを重点的に提案しました。宇仁繊維(株)は表面変化を訴求。ドビー、オパール、フロッキーなどの表面感やデジタルプリントを駆使して、新規顧客を増やしました。


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刺繍・レースも継続出展者が多く、PTJのひとつの顔になっています。(株)シャルマン工芸は「刺繍だけの展示会がなく、メーカー各社はこの展示会に出展しています」と背景を説明。同社は経編機を改造して意匠性を持たせたシャルマンレースを発信していました。「レースはトレンドでもあり、多くの方が来られた」とは双葉レース(株)。綿、ウール、麻など天然繊維使いの婦人服地用ラッセルレースを中心に出品しました。「市場では海外品が出回っていますが、手間のかかるもので差別化」しています。落合レース(株)も「店頭はレース使いが多く、来場者も増えた」と語り、「編み技術、糸、さらにプラスアルファの工夫でコピーされない商品を提案」。協和レース(株)も「反応が良かった。繊細なステッチ、小ロット、小回りの良さが強み」と話していました。

 

染色・後加工では初出展の小島染織工業(株)が伝統的な織物「武州正藍染」の剣道着の生地を出品し、好評でした。日出染業(株)は薄地に春らしいプリントを載せて提案。(有)久山染工はエンボス、オパール、和紙プリントなど高次加工を訴求しました。

中国から初出展したJ VIEW FASHION CO., LTD.は「日本向けが6割を占めます。いい生地を探すバイヤーが多い。コストアップしていますが、より付加価値の高いものを増やしていきます」と、高品質のカジュアル生地を出品しました。


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来場者の声 ~展示会らしい展示会~


「PTJには何回も来ています。情報収集とブランドに取り入れる素材を探しに来ました。今回はトレンドもあり、レースが豊富という印象を受けました。かわいいものがたくさんありました。各社のレースを一堂に見られる場はPTJしかありません」。来場したあるデザイナーは、雑貨にも使えるレースに注目していました。また、別のデザイナーは「次のコレクションのイメージはできているので、それに合う素材を探しに来ました。特殊な素材が多く、逆に普通の素材が少ない」と、主張する生地の多さに驚いておられました。

 

海外でコレクションを発表するデザイナーは「2015春夏は終わり、頭の中は2015秋冬に向かっています。海外に合わせるのなら3月くらいの開催にしてほしい」と指摘されました。それでも「確認作業と1年後の開発に向けての情報収集ができる」と、この時期での活用方法にも触れました。一方、国内中心のデザイナーは「3月のコレクション、4月の展示会が終わり、次のシーズンを構想するうえで、5月開催はタイミングとしていい」という意見でした。


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商社幹部の方は数人の部下を連れての来場。「一度に様々な産地の生地を見ることができます。勉強のために部下を連れてきました。出張して見に行く手間が省けますし、知っている産地でも交流のないメーカーの方も出ておられる」と、新たなソーシングの開拓に意欲を示していました。また、「有楽町という場所も便利だし、展示会スペースとしてもちょうどいい規模」と評価しています。
別の商社の方は「来場者が多く、にぎわっています。展示会らしい展示会ですね。知り合いの出展者は今回初出展でしたが、商談で手応えを得たと話していました。産地の個展とは違う総合展としての良さがあります」と、素材の多様性に注目されていました。

 

「PTJはハイレベル・テキスタイルに特化した、アジアで唯一の高級テキスタイルサロンを目指しているが、今回のPTJを見て、その第1段階はクリアできたのではないかと思う」とは合繊メーカー首脳。「各ブースとも超一流の素材を出品しており、海外出展者の素材レベルも上がっています」と出展内容の進化を認めています。プリントメーカーは「生地の仕入先を訪問しましたが、にぎわっている。商談も活発であり、次回は当社も出展を考えたい」と意欲を示されていました。

アパレルの方からは「毎回来ていますが、もっと出展スペースを広げて、素材の幅も増やしてほしい」、「トレンドコーナーがわかりやすい。レベルの高い素材が集まっている。メーカーの方との情報交換もできました」という声が上がっていました。


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INDEX[2]Next JFWテキスタイル事業 今後のスケジュール

Premium Textile Japan 2015 Autumn/Wineter

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会期:2014年11月5日(水)~ 6日(木)
会場:東京国際フォーラム 展示ホール2


JFW JAPAN CREATION 2015

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会期:2014年11月5日(水)~6日(木)
会場:東京国際フォーラム 展示ホール1

 


The Japan Observatory at Milano Unica 2015AW

 

会期:2014年9月9日(火)~11日(木)
会場:Fiera Milano City


インターテキスタイル上海 Japan Pavilion 2014

 

会期:2014年10月20日(月)~23日(木)
会場:上海新国際博覧中心 W2ホール


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