JFW Textile News 一般社団法人日本ファッションウィーク推進機構 
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INDEX[1]Premium Textile Japan 2014 Spring/Summer 開催レポート -Part.1-

5月8日~9日に東京国際フォーラムにて開催されましたPTJ2014SSの開催レポートを2回に分けてお届けします。


Part.1
 

・出展者の声 —国産回帰、輸出への期待
・来場者の声 —もっとすり合わせのモノ作りを

Part.2(次回配信)
 

・ビジネスマッチング・プログラム
・PTJ出展者向け輸出個別相談会


photo_Premium Textile Japan 2014 Spring/Summer 開催レポート -Part.1- 01

日本ファッション・ウィーク推進機構(JFW)主催の「Premium Textile Japan(PTJ)2014 Spring/Summer」が5月8日~9日の会期を終え、閉幕いたしました。会場の東京国際フォーラム展示ホール2(2000m²)には67件/85・5小間(国内60件/77・5小間、海外7件/8小間)の規模で出展者が集結。会場が有楽町という交通アクセスの良い立地に加え、円安による国内回帰の動きも見られ、2日間とも終日、熱心な商談が行われました。


[会 期] 2013年5月8日(水)~9日(木)  
[会 場] 東京国際フォーラム 展示ホール2  
[主 催] 一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構  
[出展者数] 67件/85.5小間(内:海外7件/8小間)  
[入場者数] 5,124名(前年比:113%)    

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国産回帰、輸出にも期待 — 出展者の声 —

 円相場は1ドル=100円台を推移する円安です。この影響で原料代が上昇し、電気料金や重油などエネルギーコストもアップしています。素材メーカーにとって採算は悪化傾向にあり、コストアップをいかに転嫁するかが課題になっています。

 出展者からも「原料の糸が上昇している」「糸だけでなく、染料・助剤も値上げ」「染工場から工賃アップの要求がある」などの声が聞かれました。その一方で、衣料市場は依然としてデフレから脱却できず、こうしたコストアップを販売価格になかなか上乗せできない状況が続いています。

 とはいえ、そうした先行き不安ばかりではありません。円安は海外品に対するコスト競争力を強め、輸出への期待感を生んでいます。また、海外品との価格差が縮まれば、国産品に対する見直しも出てきました。アパレルや小売業者も採算の悪化は否めず、従来よりも付加価値を高めた商品を提供することで、価格帯を押し上げる方向にあります。


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 カシミヤやシルクの細番手でストールを提案した高澤織物(株)は、「今回は来場者が多い。素材に対する関心の高まりを感じます。国産回帰の傾向が強まっているのではないでしょうか」と語っていました。辰巳織布(株)は「知人の工場には、一部の商品が中国よりも安いと注文が入ったようです。原料高で期近は大変ですが、長期的にはいい流れになってきました。国内だけでなく、海外からの引き合いも増えてきました」と、市場の流れに変化を感じているようです。

 渡辺パイル織物(株)も「今回は台湾、香港からバイヤーがやって来て、ハンドタオルを3万枚成約できました。カットソーもほしいというので、知り合いを紹介しました」と、今後のビジネスに手応えを得ました。積極的に海外展開する畑岡(株)も「円安で輸出環境は好転しています。このチャンスを活かしたい」と話していました。 ハイゲージが人気だった宮田毛織工業(株)は、「国産回帰の傾向はあります。今後はさらにジャパンクオリティーが求められると思う」と期待感は強まります。

 こうした環境変化をビジネスにつなげるためには、メーカーとしてより日本らしい開発に努めなければなりません。クレッシェンド・ヨネザワは今回、極細の壁糸を用いたストールを出品しました。また、米沢産地だけでなく山梨県の細番手の麻を使ったストールも開発しました。「ストールは人気商品ですが、市場では安い商品も増えました。国産として手間ひまかけて海外にはないストールを開発しています」と、麻に綿の細かい刺繍を施したものや、シルクとシルク麻のからみ織りで先染めボーダー柄を表現した後、水洗いでボーダー柄を波状に変化させたストールを出品。メード・イン・ジャパンの違いを明確に表現していました。


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もっとすり合わせのモノ作りを — 来場者の声 —

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 江角泰俊デザイナー
(Yasutoshi Ezumi)
はPTJには毎回来場して、新しい素材を探しています。「個別の展示会と違いPTJは素材のバリエーションがあり、合同展としての意味が大きいと思います。ネットやインデックスコーナーでほしい素材を探しますが、企画がある程度固まっているとき、例えばレース、ジャカードといった切り口があるときは、そういうブースを見定めて回ります。以前に比べ、出展者のミニマムロットも2~3反から1反へと小さくなってきました。展示会での受注ベースですので、サンプル段階での発注はどうしても少なくなります。そうしたビジネスを理解していただけるメーカーさんが増えてきました」と語っています。回を重ねることで、小回りのきく工場との取り組みも強まっているようです。

 「近江織物さんもそのひとつ。ジャカード織物が素晴らしい。無理を聞いていただいていますので、ショーのときには生地は近江織物さんですと宣伝しています。イタリアのニット糸を使いますが、日本の生地はバリエーションが豊かで、ほぼ世界中のものがまかなえます。それだけの技術がある。我々は毎シーズンが勝負。最終的に店頭で売れるか、どうかが問われます。そのためにも、テキスタイルメーカーの方と、こんな服を作ろうと意見交換していくことが必要です。川中と川下のすり合わせ作業が、今後の日本のファッション産業の発展を決めるのではないでしょうか」と話していました。

 天津憂デザイナー(A DEGREE FAHRENHEIT)もPTJで生地を探します。「テーマによって毎回求める生地が違います。ですから常に新しい素材を探しています。デザイナーの場合、価格よりもロットの方が問題です。会場を回っていると、入りたくなるブースというものがあります。何を打ち出したいのかが明確なブースには興味がわきます」。

 茅野誉之デザイナー(bethourire)はハリがあって薄い素材を探しにきました。「ブースに入らなくても、生地の見せ方でどんなメーカーかが大体わかります」と。商品の見せ方も重要なようです。


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INDEX[2] JFWテキスタイル事業 今後の開催スケジュール
インターテキスタイル上海 Japan Pavilion 2013
会  期 2013年10月21日(月)~24日(木)
会  場 上海新国際博覧中心
logo_インターテキスタイル上海 Japan Pavilion


Premium Textile Japan 2014 Autumn/Winter
会  期 2013年11月20日(水)~21日(木)
会  場 東京国際フォーラム 展示ホール2
logo_PTJ


JFW JAPAN CREATION 2014
会  期 2013年11月20日(水)~21日(木)
会  場 東京国際フォーラム 展示ホール1
logo_JFW-JC






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