JFW JAPAN CREATION [Mail Magazine] 一般社団法人日本ファッションウィーク推進機構 JFWジャパン・クリエーション http://www.japancreation.com/

INDEX[1]JFW-JCメールマガジン200号記念!

photo_松井智司社長
株式会社松井ニット技研 松井 智司社長に聞く
『継続したことが力になった!』


 JFW-JCも1998年にスタートしたJCから数えて、「2012SS展」で13年目、開催回数も20回目を迎えます。その歴史の中で、JFW-JCの運営委員を務めていただいている松井ニット技研の松井智司社長には第2回JCから継続出展していただいています。松井社長にJFW-JCについての想いをお聞きしました。

——JFW-JCは約13年の歴史の中で大きく変わってきました。

 最初のJCは、「やる気のあるものが集まろう」という意気込みで始まったと思います。当時もテキスタイル業界は厳しい環境にあり、問屋さんへの遠慮といったものもありました。しかし、もう一歩前に出なければという思いもあり、参加したわけです。

——成果はありましたか。

 日本の商習慣からいって、展示会場だけで商売ができるということはありません。JCは顧客との出会いの場です。また、違う産地の人を知る大切な情報源でもある。大事なことは継続すること。それが力になる。当社のストライプマフラーがニューヨーク近代美術館(MoMA)や愛知県美術館などで販売されるようになったのも、JCが契機でした。ニッチなクライアントとのつながりが、ロンドンやアイルランドなど多くの美術館さんとの交流に発展したのです。

——今後のJFW-JCに望むことは。

 中小繊維企業に対する政府の支援が弱くなっています。産地企業の東京での新商品発表の場が危機にある。それだけに、JCは今後も何らかの形で継続していかないといけません。また、“モノ作り”をもっと前面に押し出すようにし、もう一度原点回帰したらどうか。日本でモノ作りしている企業がもっと集結するような場を期待しています。


『創刊200号を迎えて』

 「ジャパン・クリエーション」が開かれたのは1998年で、その翌年の第2回開催から発行を続け、今回200号を迎えることができました。日頃のご愛読に厚く御礼を申し上げます。

 世紀末に創刊して10余年が過ぎましたが、この間、日本の繊維ファッション産業はもとより、世界を取り巻く状況は大きく塗り変わりました。創刊したのは、ヨーロッパで統一通貨のユーロがスタートし、わが業界では「繊維法(繊維産業構造改善臨時措置法)」が廃止され、産地企業の自立化が求められた年でした。

 それからの業界環境は、まさに「バイオレント・チェンジ」(激動)の連続でした。それにともない「ジャパン・クリエーション」も様変わりしました。年1回の開催が春夏と秋冬の2回開催に広がり、川上から川下の産業が一体となって推進するため、主催が日本ファッション・ウィーク推進機構(JFW)に移管しました。

 当マガジンも当初の印刷媒体からメールマガジンに変わり、さらにカラー版として発信するなど、いち早く電子版を導入しました。それによってビジュアルな情報が加わり、これまで以上にリアルなニュースがお届けできるようになった、と自負しています。

 今後もJFW-JCとしての主催者情報はもちろんですが、内外のトピックスやコラムなどの質的向上に心がけ、テキスタイル業界の発展に寄与するメディアをめざす所存ですので、引き続きご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

編集長  福永 成明


『記念プレゼント』

 いつもJFW-JCメールマガジンをご愛読下さいまして、ありがとうございます。読者の皆様へ感謝の気持ちを込めてプレゼント企画をご用意しました!

photo_JFWスタッフTシャツ カイハラ(株)オリジナルデニムカレンダー

<詳細と応募>
http://www.japancreation.com/enquete/present201012.html



INDEX[2]FORM PRESENTATION報告会レポート

FORM PRESENTATIONの報告会−最優秀賞は武蔵野美大

 先のJFW-JC2011A/Wでも話題になりました「第4回Japan Tex-Promotion FORM PRESENTATION」の報告会が7日、東京・渋谷の文化ファッション・インキュベーションで行われ、JFW-JCで作品を展示発表した8グループ(8校)が作品づくりの体験談を発表しました。

 「デニムの後加工表現」をテーマに取り組んだ学生からは「想像以上に形にするのが難しかった」「生地の縮率に戸惑った」「うまく色が出なかった」などの苦心談が相次ぎましたが、産地企業とのコラボレーションには「日本の高度な技術を体感できた」「生産現場からパワーと刺激をいただいた」など産学連携で得た収穫も語られました。

 また、産学連携の協力企業からは「イメージを具現するには生産現場を知ることが不可欠。自分の思いを現場に伝える体験は貴重です。そのうえで世界を目指し、自分たちのオリジナルを作り出してほしい」(エドウイン商事小林道和専務)、「われわれが普段やらない加工の要求には戸惑いましたが、貴重な経験をさせてもらいました」(JK小林智弘取締役)などの感想が語られました。

 
報告会のあと、JFW-JCの会場を訪れた専門家による審査結果が発表され、最優秀賞にはアクセサリー部門で応募した武蔵野美術大学が、優秀賞には目白ファッション&アートカレッジが受賞しました。その後、会場を移してにぎやかな交流パーティーが開かれました。

 参加した学校とテーマは次の通りです。
エスモードジャポン(Bijou DENIM)、東京モード学園(人体−The human body)、ドレスメーカー学院(Jeanne d’Arc)、文化女子大学(Snail)、文化服装学院(Blockicy Blue)、文化服装学院広島校(光と影)、武蔵野美術大学(protect denim)、目白ファッション&アートカレッジ(Nude Color×Mou風を纏うデニム)


最優秀賞

photo_武蔵野美術大学(グループ名:metamorphosis) 1
武蔵野美術大学
(グループ名:metamorphosis)

テーマ 「protect denim」
加工協力 : (株)ジェイケイ
素材協力 : カイハラ(株)






photo_武蔵野美術大学(グループ名:metamorphosis) 2



優秀賞

photo_目白ファッション&アートカレッジ(グループ名:ANNEN) 1
目白ファッション&アートカレッジ
(グループ名:ANNEN)

テーマ 「Nude Color×Mou風を纏うデニム」
加工協力 : (株)ジェイケイ
素材協力 : カイハラ(株)






photo_目白ファッション&アートカレッジ(グループ名:ANNEN) 2




INDEX[2]Sanchiの風

photo_滋賀撚糸産地 組合事務所
滋賀撚糸産地 相互補完が強み

 歴史的な綿花高に連動している綿糸高騰。全国の綿織物産地は糸高の影響に苦しんでいます。高島クレープ産地は機業のほとんどが手張り形態のため、賃織り主体の産地に比べて、その影響度合いは大きいと言わざるをえません。

 価格もそうですが、番手によっては「糸がない」という状況です。利益率の悪化と機会損失のダブルパンチに見舞われています。

 そうした高島産地の強撚織物を支えているのが、滋賀県撚糸工業組合です。同組合員の90%が高島地区に集中。同組合の起源は、高島クレープと、荷車・自転車用タイヤの芯地の撚糸などから出発しました。現在は、インナー、アウター、インテリア、産業資材など用途を広げて全国に供給しています。

 この産地の強みは、組合員間の意思疎通や情報交換力です。企業規模が小さいので、すべての撚糸機械を1社で備えることは困難。このため、「太番手ならここ」「長繊維ならここ」と、仕事を融通し合うことで、産地の受け入れ態勢を維持しているのです。

 同組の森田紀夫理事長は「産地は横の連携が昔から活発。企業同士が強みと弱みを補完し合っています。それが産地として生き残ってこられた理由でしょう」と指摘。最近では元気のある若手が、新たな市場開拓を目指し、撚糸を手芸の展示会で販売したり、ネット販売にもチャレンジしているようです。



 


 

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