JFW JAPAN CREATION [Mail Magazine] 一般社団法人日本ファッションウィーク推進機構 JFWジャパン・クリエーション http://www.japancreation.com/
 
INDEX[1]海外展示会レポート

各地で開催されている展示会からヨーロッパで開催された展示会のレポートをお送りします。

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【プリマモーダテッスート】(2010.1.27〜29)

 フィレンツェのフォルテッツァ・ダ・バッソ見本市会場で、1月27日から29日に開催された第二回「プリマモーダテッスート」2011年春夏シーズン展は、プラトー地域と北イタリアの出展者を中心とする39社49ブランドが出展しました。海外からはドイツ1社、日本2社(瀧定大阪、八木通商/JACTEC)が参加しています。
 ミラノウニカを離れて「ピッティフィラティ」との同時開催になる前倒しのスケジュールについては、ますます早めに動くファッション分野では適切な選択であると、多くの出展者から支持を得ているとのことです。しかしながら、現在の経済とマーケットを考えると、百貨店や中クラスのハイ・ブランドですら価格対応の動きにあり、今までと違い、適正なクオリティプライスの付加価値あるイタリア素材としての対応が求められています。
 会場入り口では、イタリアンはビューティフル、「メードインイタリア」のコンセプトを謳い、続くトレンドエリアでは、劇場のように照明を落とした環境の中で、スポットライトに浮かび上がる7テーマのコンセプトとスライド、ビジュアル、出展素材の提案を、各々違うテーマミュージックとともに演出していました。退屈で単調なファッションではなく、本物の素材、イタリアのロマンチシズムあふれるスタイルとデザインを強調し、ドレープ豊かなライトウエイトウールやウール混、ジャージー素材、光沢感あるシルクやリネン混、ポリアミド、キュプラ、アセテート、洗い加工によるヴィンテージ風素材、水や海、川や湖の自然のインスピレーションから得たストライプ効果やエンボス仕上げ、チンツ、ジャカード、蛍光素材を、シンプルなアンチーク作業テーブルに鋲止め展示していました。


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【ピッティフィラティ】(2010.1.27〜29)

 1月27日から29日まで開催されたニットヤーンの2011年春夏シーズンを提案する「ピッティフィラティ」では、100ブランドが参加しました。日本からは、協和(KYOTOTEX)、島精機(現地法人)が出展。前回展からは会場規模を4割に縮小しましたが、出展ブースでは、ニット編地のトンネルゲートや中庭イメージの物干しに吊るしたニット製品など、それぞれ趣向を凝らした遊び心あるリビングルームやショールームと落ち着いた雰囲気の商談コーナーを作り、大勢の来場者で賑わっていました。
 会場内に分散して配置されたトレンドテーマは、皮肉的で挑発的な5テーマより成る“NO”。人目を引く逆説メッセージが、実はものすごく納得できるわかりやすい内容で、多くの人が滞留していました。モノもコミュニケーションもツールも、ありあまるほど生活環境が充足する中で、人と人とのこころのこもった結びつきや自分自身ができる楽しさを考えませんか、というふうに感じました。“NO e-mail”(それよりも手書きの手紙を)では、封筒の山と書斎の空間演出の中で素材を展示。““NO レストラン”(家でパンを作って食べよう)では、小麦粉の山と食卓で。“NOスーパーマーケット”(自分で野菜を育てます)、土の山と木の棒。“NO洗濯機”(手で洗います)、洗濯物の山と手洗い洗濯槽、物干し。“NOカー”(歩きましょう)、自動車のボンネットやパーツの山と自転車にぐるぐる巻きされた編地。
 人気の高いのは、コットン100%やオーガニックコットン、クリスピーなリネン、オーガニック風のリネン・コットン混、しなやかな風合いのリネン・シルク混、強撚/超強撚リネン、超細番手カシミアやそれにシルク・リネン・コットン混、新しい撚り変化の糸と12・14・18ファインゲージでした。



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【ミュンヘンファブリックスタート】(2010.2.2〜4)

 2011年春夏シーズンを他の展示会に先駆けて発表する「ミュンヘンファブリックスタート・プリコレクション」は、日中でも零下4度の雪景色のミュンヘン郊外ミュニックオーダーセンターで2月2日から4日まで開催されました。
 同展はもともと代理店/セールスレプリゼンタティブの合同商談会から現在の形に発展しているため、複数以上のブランドを取り扱うエージェントの出展者が多いのが特徴です。今回の出展者は、35カ国から730社。出品コレクション(ブランド)は、1,300以上です。翌週のプルミエールヴィジョンに出展する企業のファーストコレクションもここに集められ、一足早く見られることになります。日本からは、瀧定大阪、瀧定名古屋、中外国島、広撚、アバンティ、タキヒヨー、兼松テキスタイル、豊島、八木通商、東レ、チクマ、蝶理、クロキ、日本綿布、新道繊維(現地法人)、YKK(現地法人)、NI帝人商事(現地法人)が、単独ブースまたはエージェントブースで参加しています。来場規模は、14,000名で、ドイツ国内のバイヤーが大半とのことですが、東欧、ロシアからも訪れています。
 カラーフォーラムコーナーは人気が高く、多くの人がカラーコーンから糸をサンプル巻きしていました。なかでも、ソフトパステルやスキントーンと組み合わせたさまざまな色あいの白が注目とのこと。素材では、シネ・クレープのシルク、モスリン、ボイル、ジャージー素材のバリエーション、ウエット感や水生植物のグリーンやブルーのインスピレーションのテクニカル素材、レザールックの7オンスのライトウエイトデニム、T400やライクラ混2ウエイストレッチデニムの提案がされています。
 会場は次の4ゾーンの構成に出展小間を展開しています。ファッションテキスタイルの「コレクション」、服飾資材の「アディッショナル」、デニム・スポーツの「ブルーゾーン」、アジアのテキスタイルの「アジアサロン」。
 トレンドコーナーは、6テーマを出展ゾーン内に分散展示していましたが、来場者は小間内での商談を目的としているためか、閑散としていました。
 前回展から設けられた「オーガニックセレクション」は、オーガニックアイコンで分類表示された53社のさまざまなハンガースワッチを紹介しており、メモを取る多くのバイヤーが見受けられました。
 このほか、会場ではフリーランチサービスがあり、ミュンヘン名物のホワイトソーセージとブレッツェル(パン)、えびのクリームスープが振舞われていました。


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白い都市をイメージしたブース
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カラーチェックする来場者
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明るいカラーが目立つ
【プルミエール・ヴィジョン】(2010.2.9〜14)
  『明るく爽やかな高彩度カラー提案』

 2011年春夏「プルミエール・ヴィジョン(PV)」展が、パリ・ノール見本市会場で9日〜12日まで開催されました。世界から645社が参加し、日本からは24社が出展。他にイタリアから309社、フランス86社、トルコ45社、スペイン30社、英国27社などが出展しました。
 9日の初日は雪が舞う中での開幕でした。今回、会場デザインを手掛けたエリック・ジュルダン氏とフランチェスカ・アヴォサ氏は、乳白色の「ホワイトシティ(白い都市)」をイメージし、空模様と期せずして一致しました。
 また、前回導入したプリュリエルテーマ別探訪コース(プルミエール・ヴィジョン・プリュリエルの6つの見本市会場を縦断するバイヤーのための買い付けコース)の新テーマを「エコカラー」と「エクストリームスポーツ」に設定。エコカラーは、色彩的にさびしい従来のエコファッションから脱却。汚染のない染料や自然染料を使用したエコロジック素材を提案した企業のコース。エクストリームスポーツは、体温調整機能、通気性、防水性、伸縮性などを表現した素材出展者を回るというものです。
 カラーは光に満ち生き生きとした明るく爽やかな高彩度のカラー提案でした。例年よりも色数を少なく19色に絞り込み、鮮やかだが自然界に見られる花や植物を思わせるカラーレンジです。素材も非常にカラフルで、素材感としても春夏シーズンらしい軽快で爽やかなものが多く、風になびくような薄地の超軽量素材が目立っていました。


INDEX[2]JFW-JC2011SS:初出展企業紹介(1)

4月21日〜23日に開催するJFW-JC2011SSに、今回初めて出展される企業を連載でご紹介します。

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【ぬくもり工房】
  「現代に活きる古くて新しい味わい」

 静岡県西部地区の遠州地方に古くから織られている「遠州綿紬(えんしゅうめんつむぎ)」を、若手の織屋と共に、守り育てることをテーマとして活動しています。
 30歳の社長が若い社員たちと共に、インターネットを中心として情報発信し、企業のみならず作家たちを含めた消費者に生地の魅力を伝えています。
 古くは庶民の着物として愛用されていた遠州綿紬は、小巾の先染め綿織物ですが、近年生産量も激減し、機屋の数も数軒になってしまいました。しかし、この生地がもつ風合いは、新型の織機では出ない懐かしい愛着のある表情を持っています。
 36cm〜42cmくらいの幅でしか織れない生地の為、製品にする場合経済的に不利になる理由により縫製業者には敬遠されてきましたが、若手の企業家たちが、小ロットで生産できるメリットと生地の味わいを認めて、いろいろな作品を商品化してきています。また、彼らの意見を取り入れた新しい生地も次々と生み出され、60代以上の人には懐かしく、若い世代には新鮮な『古くて新しい味わいのある織物』が生まれてきています。
 現在4月のJFW-JCに向けて、新たな試織品も開発中です。小巾なので用途に限定はあると思いますが、日本人の感性に合うこの遠州綿紬を脇役として取り入れ新たな国産品を作り上げていただき、結果として伝統織物の育成につながることを期待しています。


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【株式会社ティーエムテキスタイル】
  「素材とプリントのオリジナリティーでアピール」

 プリントを主力に、すべて京都の染工場で製品化しています。設立して8年目の若い会社ですが、オリジナリルな素材と加工を特色とし、アパレル企業には小回りを効かせた販売を心がけています。素材はP下から独自に企画し、あらゆる柄に対応できる体制をとっています。弊社の特徴としては、コットン素材をポリエステルに近い風合い仕上げる技術があります。JFWジャパン・クリエーションには初めての出展となりますが、オリジナルの素材と柄をアピールし、国内だけでなく、海外のバイヤーの目にとまる内容にしたいと思っています。



INDEX[3]イベント情報:ビワタカシマ2011年春夏素材展

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滋賀県高島織物産地の素材展が開催されます。
薄地織物では今活路のステテコの提案、厚地織物ではグッズの提案もあります。
【出展企業】
川島織物株式会社 高麻株式会社
木村織物株式会社 高橋織物株式会社
駒田織布株式会社 本庄織布有限会社
坂尾織物株式会社 株式会社マスダ
株式会社杉岡織布 高島晒協業組合

と き:2010年3月3日(水) 9:30〜18:00
         3月4日(木) 9:30〜17:00
ところ:リビングルーム
    〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南1-24-2 EBISU FORT 4F
     Tel:03-5768-3078(会場直通)
     ※当日は名刺をご持参下さい。
主 催:高島織物工業協同組合
お問い合せ:高橋織物株式会社 Tel:0740-25-3525 E-mail:shirottx@nifty.com 担当:高橋志郎
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INDEX[4]jc(ジェシー)のちょっとイッ服

『今日からジンジャラーー』

 体を温めて免疫力、代謝を上げることから、最近ちょっとしたブームなのが生姜です。中には以前の七味唐辛子の時のように、マイ生姜を持ち歩く人もいるようで、そういった人達はジンジャラーと呼ばれているらしいです。まだ見たことないけど…。

 確かに生姜スープや生姜紅茶などの製品は増えましたね。気温差激しいこの季節は、体調を崩す人も多いと思うので、体を冷やさないように心掛けることが風邪の予防にもなります。

 漢方薬として用いられる生姜は乾燥させたものが主なので、ジンジャーパウダーで代用できますね。私のオススメはジンジャーミルクティー。普通のミルクティーに蜂蜜とジンジャーパウダーやシナモンを加えるだけですが、味に深みがでて贅沢なチャイ気分です。生姜にお好みのスパイスをプラスして、オリジナルのマイ・チャイを楽しみながら、ほっこりと体を温めて頑張ってくださいね

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河津桜咲き始めました_01
  photo_市ヶ谷の東郷元帥記念公園の
河津桜咲き始めました_02
  市ヶ谷の東郷元帥記念公園の河津桜咲き始めました

 


 

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