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次の売れ筋テキスタイル人気投票



Photo:What’s Next-Textile 2024AW

Photo:What’s Next-Textile 2024AW



投票結果発表


第1位 サンコロナ小田株式会社

「Air Fabric Color-sputtering / エアファブリックカラースパッタリング」

ポリエステル 100%

「Air Fabric Color-sputtering / エアファブリックカラースパッタリング」

素材企画意図

水を一切使用しないカラースパッタリング加工(薄く金属膜をつける加工)を施しました。空気のように軽く、流麗な風合いと透明感が特徴の超極薄オーガンザです。金属膜をナノレベルで積層させることで、風合い、重さを全く変えることなく、光干渉による神秘的な多色表現を実現しました。

受賞者のコメント

サンコロナ小田株式会社 車田 健 氏

今回、多くの皆様にご投票いただきまして誠にありがとうございました。弊社はオーガンザをはじめとした合繊薄地を得意としており、今回出品した素材は、極薄のオーガンザに特殊加工を施した光干渉による神秘的な多色表現が特徴の高付加価値素材になります。弊社ではこの他にもファッション向けのシアー素材として多種多様なオーガンザを取り扱っております。今回は秋冬シーズンでの出展ではありますが、地球温暖化やファッションの多様化の影響もあり、近年は弊社のオーガンザのようなシアー素材も、ファッション服地として年代やシーズンを問わず多く方に支持いただいております。今後も弊社の糸から一貫の開発体制で、皆様のご期待を超える素材をご提供できるよう精進して参ります。




第2位 有限会社クロスジャパン

「ロービングBIGチェック」

ウール 95%, ナイロン 5%

「ロービングBIGチェック」

素材企画意図

太番手のロービング糸を使用したチェック生地です。この糸を使用して生地を作れる機屋は限られているため、国内でも希少な生地と言えます。他にはないチェックを作りたいという思いで誕生しました。

受賞者のコメント

有限会社クロスジャパン 北山 浩 氏

このたびのWhat’s Next Textile素材投票でご来場されたお客様の投票により2位という結果を頂戴いたしましたこと、社員一同大変うれしく思っております。

弊社はメイドインジャパンにこだわりながら、オリジナリティのある生地を企画・提案しております。そのなかでも特に、表情・凹凸感のある生地の提案に重点を置いております。今回受賞しましたロービングチェックもその一つで、とても太い番手のロービング糸をタテヨコに織り込むことで表情・凹凸感のある生地に仕上げました。

今回の受賞を励みに今後も魅力のある生地を提案していきたいと思います。




第3位 岡文織物株式会社(西陣織工業組合)

「Paper Waffle」

紙 50%, シルク 50%

「Paper Waffle」

素材企画意図

創業333年を迎えた西陣の帯屋がこれまで培ってきた技術で織り上げたテキスタイル。シルクモール糸が持つ暖かさに加え、化学的な加工を施さなくても紫外線カット効果のある和紙糸を、ワッフル組織で構成しました。

受賞者のコメント

岡文織物株式会社 山田 由英 氏

今回の”Paper Waffle”は前回の受賞者の皆様のテキスタイルを事前に拝見し、会場で何が受けるのか、機能性なのか、見た目なのか、素材なのか。。。そういったことを分析しWhat’s Nextにむけたテキスタイルの開発につなげました。

“見た目の面白さと質感”をテーマとし幅広の和紙を撚糸した糸とシルクモール糸からなる肉厚感、そして雪と冬を感じさせる白と黒のコントラストを感じて頂く生地を織り上げました。シルクモール糸の暖かさと和紙糸の通気性の良さはストールやアウターに向いているのではないかと思います。またアパレルのみならずインテリア素材としてもご活用いただければ嬉しいです。

投票いただきました皆様、本当にありがとうございました。産地組合からの受賞はとても感慨深いものです。引き続きご支援と声援の程、お願い申し上げます。




第4位 糸の音 <槙田商店>

「メタルウェーブ」

ポリエステル 79%, 綿 20%, ポリウレタン 1%

「メタルウェーブ」

素材企画意図

太番手のモノフィラメントを緯糸に使用すると、モノフィラの糸が強すぎて凹凸の表現が難しくなります。そこで、特殊なモノフィラを使用し、光沢と凹凸が混在する生地の開発に成功しました。生地に織れジワがつく問題も同時に解決しています。

受賞者のコメント

株式会社槙田商店 槇田 哲也 氏

私の部下で藤江君という男性社員がおります。

彼は入社した時から、光る生地が好きで取り分けモノフィラの糸をつかった生地が好きでした。私はカラスか!と思っておりました。藤江君は上司に直談判して太番手のモノフィラを購入し、いくつもの試織をしました。確かに光沢は綺麗なのですが、生地は固くシワがつけば残ってしまい、滑脱の問題もありました。

太番のモノフィラをつかった生地は百貨店法に抵触し、百貨店では販売できません。(聞いた話で、当時ネットにはそのような情報がのっていました)その為、私は彼にモノフィラの試作はある程度でストップするように常々言っておりました。

しかし私の言葉は馬耳東風で、藤江君は糸屋に通いつめ、ついに柔らかい75dのモノフィラを探してきました。その糸は柔らかいのに光沢もあり、本当に良い糸でした。しかし実際作るとなると1tのロットが必要でサンプル止まりになり、同素材100dのモノフィラで泣く泣く試作する事になりました。

彼の熱意でも1tという数量は大き過ぎました。

今回はたまたま私が試作した、太番のモノフィラでありながらストレッチ糸を応用した表面感が残る生地を出品しましたが次回はモノフィラの本家である藤江君の試作した生地で出品できればと思います。




第5位 溝呂木株式会社

「柄合わせプリントエンブロイダリーAO生地」

ポリエステル 100%

「柄合わせプリントエンブロイダリーAO生地」

素材企画意図

ビンテージ感のあるジャカード風エンブロイダリーレースをテーマにデザインしました。大ゲージで柄に動きを出して刺しゅうした後、空間にチェック生地風のプリントを施し、新しさをプラスしました。

受賞者のコメント

溝呂木株式会社 一宮 由香 氏

他社の凝った素材が多い中、多くの票を頂き、また、レースの可能性を感じとてもうれしく思っております。

今回のレースは会社でもともと企画案があり、それを私がレースデザインに落とし込み、同僚にプリントデータの作成を手伝ってもらいました。そして弊社工場でパンチし、サンプル作成後、柄合わせプリントをしてこのレースが出来上がりました。弊社の様々な技術力の賜物だと思っております。

これからもファッション・マーケットで、「次の売れ筋となるテキスタイル」を提案していけるよう日々仕事に取り組みたいと思います。本当にありがとうございました。




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テキスタイルのトレンド性・感性・技術・意匠・風合い・マーケティング性・好みなど、来場者の自由な観点で投票して頂き、「次の売れ筋テキスタイル」を探る試みです。

あなたの清き投票のご協力をお願いします。投票後に、JFWオリジナルグッズを進呈させて頂きます。(投票は来場者限定、おひとり1回の投票)


なお、出展者の「What’s Next」エントリー素材は、事前の選考会を経て点数を絞り展示しています。

選びながら、出展者の素材のすばらしさ、可能性を発見して頂く機会となれば幸いです。




出品企業

浅記(株)/(株)アルテックス/糸の音 <(株)川栄/槙田商店>/宇仁繊維(株)/小原屋繊維(株)/カイハラ(株)/亀田繊維工業協同組合<(有)ケイティシー>/木曽川染絨(株)/国島(株)/倉敷染/(株)グローブ/(有)クロスジャパン/高野口パイルファブリック<  >/コスモテキスタイル(株)/齋榮織物(株)・SAIEI SILK/サンコロナ小田(株)/山陽染工(株)/柴屋(株)/(株)SHINDO/スタイルテックス(株)/第一織物(株)/(株)タケミクロス/ダックテキスタイル(株)/東レ(株)/名古屋紡績(株)/西陣織工業組合<岡文織物(株)/川端(有)/岱﨑織物(株)>/(株)ノリタケ/畑岡(株)・(株)足羽工業所/ファインテキスタイル(株)/福島県絹人繊織物構造改善工業組合<齋栄織物(株)/丸進機業(株)>/フジサキテキスタイル(株)/古橋織布(有)/(株)松原/溝呂木(株)/(株)モエラン スタジオ/CALIK DENIM TEKSTIL SANAYI VE TICARET A.S.(Turkey) /CHANGZHOU TIANYING TEXTILE CO., LTD.(China) /DAECHUN CO., LTD.(Korea) /LEEUM INTERNATIONAL(Korea) /SFT Inc. (Samsung Fashion & Textiles) (Korea) /SHANGHAI JIHONG WOOLEN TEXTILE CO., LTD.(China)